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【読了 2024 No.17】島田直行著『社長、クレーマーから「誠意を見せろ」と電話がきています』(プレジデント社)読了。
いい本だった
本を読み始めて、「はじめに」の「別にくクレーマー対応が好きでやっているわけではない。『社長のため』と思ってサービスを提供していたら、どうしても自分で対応せざるを得なくなったからである。(中略)数え切れない失敗を重ねた果てに、なんとか自分なりの解決の体系を構築することができた。」と書かれた部分を読んだとき、著者に惚れ込んでしまった。
人のために自分が前に出る勇気と、トライ&エラーの積み重ねで自分なりの策体系を構築する粘りとクレバーさに惚れ込んだらしい。
だから、けっこう一気に読んでしまえた。
最も驚いたのは、クレーマーは弁護士の登場や訴訟への発展自体を嫌うということである。会社員時代にクレーマーに「俺はいい弁護士を知っている」って言われてビビッた経験があるが、それはまず単なる脅しで、「その弁護士さんの名前を教えて下さい」と言っても、先ずは答えないそうだ。
自分の言い分を一方的にワメき出す人ってのは、嘘や矛盾したことを言うものだ。
最近、公園で犬を連れたばぁさんに「みんながあなたの(犬の)フリスビー練習で迷惑している」と言われたことがある。
咄嗟に「私は犬にちゃんとロングリードをして練習しているし、『フリスビー禁止』という貼り紙も看板もない。」と言い返したが、「みんなが迷惑している」という言葉には多少怯んだ。
しかし、冷静になって考えれば、私達は他人に練習を見られるのを嫌っており、必ず人のいないときにやっている。人に迷惑をかけようがないのだ。
このときもこれからフリスビーの練習を始めようと思ったのに、このばぁさんが、それを見下ろせる所に陣とってニヤニヤしながら見下ろすので、練習を諦めた後だった。
フリスビーの練習を見ようとしておきながら、「フリスビーで迷惑している」は完全に矛盾している。
そんな矛盾したそのばぁさんの言い分も、一方的にまくし立てられるてしまうと、精神が混乱して気がつかなくなるようだ。
結局、クレーマー対策が難しいのは、クレーマーみたいな人は相手を精神的に追い込むのが得意だからだ。
だからこそ、冷静になり、腹を据えて法律に沿って解決しようとすると、途端にあわててしまうらしい。