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日曜美術館を見て

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『日曜美術館』を見た感想を綴ります。美術に興味を持ち始めたのは、ほんの最近ですが、素人ならではの新しい切り口で語れればいいかなと思っています。
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#自然

日曜美術館を見て(2023.9.3)

日曜美術館を見て(2023.9.3)

今回のテーマは霧の芸術家、中谷芙二子。

最初、ノズルで霧を作るということは、人間が自然を作ることだと考えて、正直抵抗感を感じた。
しかし、中谷芙二子の「礼儀を尽くせば自然が答えてくれる」という言葉には、自然に対する信頼感が溢れている。

霧はノズルから出た途端に自然に変わる。風の変化によって、霧も姿を変えていく。そんな様子を見て、「霧の芸術」とは自然と一緒に作る芸術なのだと実感した。

実は『霧

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日曜美術館を見て(2023.6.3)

日曜美術館を見て(2023.6.3)

今回のテーマは「アートと音楽」。坂本龍一と日比野克彦が東京現代美術館で開催された「アートと音楽」をテーマにした展示について語り合う。

アートと音楽は昔から結びついていた。映画やミュージカル、音楽のPVだって、ある意味アートと音楽を結びつけたものと言える。

坂本龍一はアートは既成概念を壊すためにあると言う。印象派しかり、キュビズムしかり、現代アートしかり、すべては既成概念を破壊することを目的とし

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日曜美術館を見て(2023.5.21)

日曜美術館を見て(2023.5.21)

今日のテーマは挟土秀平さん。左官を超えた芸術に挑戦している。

正直言って左官と芸術を結びつけて考えたことはなかった。
壁は背景であり、本来は脇役であるはずだが、絵は壁に掛けるものなのだから、壁自体が絵になってもまったく不思議はない。挾土はバンクシーの影響を受けたという。

挾土は「芸術に言葉はいらない」と言う。確かに絵が描かれた背景や、そのときの画家の心理状態などを知識として持ってから絵を見るの

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