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『発達障害』から『神経発達症』へ            

 発達障害とは、脳の特性です。病気や障害というよりも、脳の特性が極端になったものであることを押さえておいてください。
発達障害と診断を受けたお子さんや保護者の方は、「障害」という言葉からショックを受けることもあります。しかし、発達障害は現在、「神経発達症」とも呼ばれていて、アメリカ精神医学会が定める診断基準「DSM-5」の日本語訳では、やはり神経発達症が正式な呼称となっています。私たちが所属している日本精神神経学会でも、シンポジウムでは「神経発達症における〇〇」というように、呼び方が変わってきています。

 発達性協調運動障害(DCD)のお子さんの場合、ボールを蹴るなどの動作が苦手で、体育の授業で先生に怒られたり周りから笑われたりしてしまうことがあります。それをきっかけに、本人は体育が嫌いになり、自己肯定感が下がっていってしまいます。

 だからこそ、まず大切なのは、やはり周囲の理解ですね。「発達性協調運動障害があるのだから、おかしいことではない」と知っていれば、周囲の対応を変えていけるでしょう。また、特性に合わせて遊びながら協調運動のトレーニングをする方法もあります。ただし、完全に克服できるとは限らないことを理解し、本人が「できない自分」を認められるように周囲がサポートすることが大切です。

朝日新聞 EduAより 精神科医 岩瀬 利郎さん

 発達障害は神経系発達症といわれるようになりました。私は、よくわからない【発達障害】よりも【神経系】の【発達】につまづきがあることの方がわかりやすく、イメージがクリアになりました。

しんけい‐けい【神経系】 の解説
動物体内において、刺激に対して各器官を統一的、有機的に働かせる神経の系統。脊髄中枢神経系と、運動神経感覚神経(知覚神経)・分泌神経自律神経などの末梢神経系からなる。

デジタル大辞泉

 「神経系の発達は、生まれてから6歳のまでにおおむね完成する」といわれています。神経系の発達は単に「体力・運動能力が低い」という問題に留まらず、「意欲」「集中力」「積極性」「自己統制力」「社会性」といった、認知的機能の働きにも悪影響を起こすことが明らかになっています。

 つまり小学生になる前に生活の中でたくさん身体を動かして、自然にの中でたくましく遊ぶことこそが6歳までにやるべきことでした。

 ですが、現代はいろいろな事情で難しい環境になりましたね。

 でも、7歳からでも、大人になっても発達することはできます。

 私は長尾まさ子さんの「発達ステップアップ・レッスン®」を実践していますが、身体の使い方が向上することで、なにより自信がついていい顔になる子どもたちを見てきました。長尾まさ子さんはオンライン講座もされていますので、ぜひご覧になってみてください。

 発達教室【ひより雨】では、長尾まさ子さんの発達ステップアップ・レッスン®で学んだことと、感覚統合やビジョントレーニングを組み合わせてレッスンしています。お近くの方は、お気軽にご相談ください。

 ASD、ADHD、DCD、HSC、HSPは、神経系の発達に、つまり6歳ごろまでの発達を首すわりから順番に育てていってみませんか?子どもの困りごとは、目の前の子どもの身体が教えてくれます。

 集団での療育や、SSTも大切だと思います。それでも子どもが苦しそうな時には、同時に【土台】を整えることが必要なのかもしれません。

 必要な方に届きますように。


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