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「負け癖」について考える
「田中は負け癖がついてる」
新卒で入社した会社で尊敬していた先輩に言われた言葉です(田中はわたしの旧姓)。
当時のわたしは営業職として働いていました。営業職を志望していたわけではなかったけど、やりたいことをやるにはまず営業をやるしかないと思っていたんです。
就活で「向いてないんじゃない?」と鼻で笑われたこともある。が、向いている向いてないじゃなくて、やらない以外の選択肢がなかったので、やってやるよの気持ちでいました。
ただ結果は、マジでだめでした。
だめだったというのは、結果が伴わなかったという意味と、結果が出るまでのやり方をどうしても実行したくなかったという意味と、そもそも理不尽なルールに納得できなかったという意味と・・・とにかく複合的にみて、総合的にみて、マジでだめだった。
でも、なんかよくわからないけれど、期待をかけてくれる上司がいた。
「もっとできる」
「本気出してないだけ」
その期待をかけてくれる人の中に、尊敬する先輩がいました。とてもありがたいことですね。
そして、あるときその先輩がわたしにこう言いました。
「田中はわたしの新卒のときに似ている」
本気で、いやどこがじゃ!と突っ込みたかったけど、先輩にはそう見えているらしかった。それが、なんか嬉しかったし、誇らしかった。
それから半年後、同じ先輩にこう言われたのである。
「田中は負け癖がついてる」
期待をかけてくれていた先輩が、期待をかけるのをやめた。その言葉だけで十分すぎるぐらいその事実を感じることができました。
そして、その半年後にわたしは会社を退社する。先輩には最後の挨拶すらもできなかった。
***
それからずっと、もう本当にずっと「負け癖」とは何なのか考えていました。
なんでずっと考えていたかというと「負け癖」なんて付けた覚えはなかったし、もし付いているのだとしたら付けたくて付けたわけではないと思っていたから。付けた覚えがないので、外す方法がわからなくて怖かった。
要は納得できなかったんですよね(今回の件以外にも結構こういうのあるな。根に持つタイプなのかもしれない)。
で、いま思うこと。
確かにわたしには、負け癖が付いていたのだろう。
当時「負け癖」って仕事がうまくいかないことを指していると思っていて、それは「仕事ができないだめなやつ」って言われてるみたいな気がしてたんですよね。だから、すごい嫌でした。
でも、たぶんですけどね、「負け癖」というのは「立てた目標が達成できなかったという事実の積み重ね」によって「あぁ、わたしはダメなやつだ」と自分に自分でレッテルを貼っている状況を言っていたのだと思うんです。
「わたしはだめなやつだ」って自分で決めつけてそこで留まってることを先輩は「負け癖がついてる」って表現したんじゃないかなって。
仕事ができないやつだって見放されたと思ってたけど、「負けてるのはお前の思い込みのせいだぞ」って言いたかったんじゃないかなって。
負けているのはわたしの心だ。わたしが勝手に負けているのだとしたら、わたしの勝手で勝てるのではと考えるようになりました。
「負け癖」が目標を達成できない自分をダメなやつだと思うことで付いてしまうものなのだとしたら、「勝ち癖」はたぶん「目標が達成できる自分は意外とやれるやつだ」と思うことで付けることができる気がした。
そこからは、「理想は大きく、目の前の目標は小さく」することで、目の前のスモールステップを確実に実行して、理想に近づいているわたしを意図的に作ってきている気がします。
「わたしは意外とできるんだ」と小さく自信を付けていくことで、わたしはたぶんいま自分に「勝ち癖」をつけている。
その途中にいるのだと思います。
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