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読書日記

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2023年7月の記事一覧

世の中に変化をもたらす1冊になるかもしれない『ハンチバック』

世の中に変化をもたらす1冊になるかもしれない『ハンチバック』

「すぐ読めるけどすごい」
「打ちのめされる」
「すごい本が出てきた」
芥川賞受賞前から、周囲の人たちから散々聞いてきた感想をまったく裏切られることなく、打ちのめされました。
最近の若者について「何かといえばヤバい」としか言う、なんて揶揄してた人がいたけど、これを読んで気の利いた言葉を持ってこられるような人はそうそういないと思いますよ。ほんとヤバい。

小説を読んだり芝居を見たりしたとき”良かった”

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『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』

『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』

柚月裕子はとても好きな作家で、それこそ「出たら全部読む、絶対」ということにしているんです。が、実は前作『合理的にあり得ない』が出たときには「あー柚月さんにはもっと巨悪に挑んで欲しいなー」なんて感想を持っていました。もっと重いヤツ期待。と。

そんなわけで、手元にあったものの少し放置されていた作品だったのですが、この暑さ疲れもあって気楽に読める本がいいなと手にとったら一気読み。前作を読んだのは発売す

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『世界でいちばん透きとおった物語』

『世界でいちばん透きとおった物語』

本を読んで感動する事はしょっちゅうあるけど、動揺したのは初めてでした。核心に迫った瞬間が電車の中だったんですが、動揺のあまり声が出ちゃった。

読むと決めた小説はなるべく情報を入れず、オビも、人の感想もなるべく見ずに読むようにしてます。この本はすでに話題になってたので、とにかくびっくりするらしいということはわかってました。

様々な伏線が転がってて「まあ、この辺のパーツがハマってくんでしょ、きっと

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『ペニー・レイン 東京バンドワゴン』

『ペニー・レイン 東京バンドワゴン』

「今年も、親戚の家に遊びに行って近況を聞いてきました」というのが率直な感想です。もう18冊目なんですって。コミックでは珍しくない巻数ですけど、小説でこれをやり続けてるのはほんとにすごいことです。

サザエさん的に時間がすすまないわけではなく、バンドワゴンを営む堀田家では皆が成長し、悩み、新しい展開があって…と、確実に時が動いています。だからこそ、小さい頃から見知った子もいる親戚に遊びに行って、1年

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