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読書日記

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2022年6月の記事一覧

『みんなではじめるデザイン批評』レビュー

『みんなではじめるデザイン批評』レビュー

ダイヤモンドオンラインの連載の第2回がアップされました。

本文中でも書いていますが、デザインの作り方的な本は数あれど、デザインにまつわるコミュニケーションのやり方の本というのはあまり見たことがなかったので、ローカライズされた本が出てきて一般的なスキルになっていくと面白くなるなあと思って読んでいました。
紹介したのはこちら。

膨らむ悪意より、死に対する感覚が鈍っていく様が怖かった…呉勝浩『爆弾』

膨らむ悪意より、死に対する感覚が鈍っていく様が怖かった…呉勝浩『爆弾』

ささいな事件でしょっぴかれた冴えない中年男。スズキタゴサクと名乗り、のらりくらりと自分語りをしていたところ、突然爆発予告をし始める…さて、この男は何者なのか。そして、翻弄される警察は正体不明の爆弾から首都を守れるのか。といったお話。

理解出来ない悪意が綴られていると、ミステリというよりホラーに近い読み方になるのだけれど、この本に出てくるスズキタゴサクは「どちらとして読むべきか」に悩むキャラクター

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『デザイン思考の道具箱』レビュー

『デザイン思考の道具箱』レビュー

ダイヤモンドオンラインで、デザイン関連の本を読みながら、デザインとビジネスの関係について考える。という連載を始めました。
記念すべき第1回はこちらを紹介しています。

こういう本もあるよ、などビジネスパーソンに役立つデザインの本のオススメなどありましたらぜひ教えてください。
既刊新刊問わずに紹介していきますので、これから出る新刊情報もお待ちしています。

きたきた捕物帖がかえってきた!『子宝船』ほか最近読んだ本

きたきた捕物帖がかえってきた!『子宝船』ほか最近読んだ本

『子宝船』

最近は宮部さんも圧倒的に時代小説の比率が高くなっていて、現代物は杉村三郎シリーズくらい。個人的には現代が舞台のものをもっと読みたいのですが、小説を超えるような事件が多い昨今だと難しいのでしょうかねえ。
この「きたきた捕物帖シリーズ」はシリーズ2作目、割と若いシリーズです。時代物だと三島屋シリーズが出ているのだけど、こちらは謎解きより怖い話に寄っているので、謎解きものの新シリーズとして

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