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ため息俳句 米を研ぐ
米を研ぐに給湯器からの温水でするのは、いかがなものか、そう思うので、冬場も水道水で研いでいる。
食事を作るのが、自分の家事分担であるというのは、ここで何度も触れた。であるから、日に一度は、冷水で米を研ぐのである。
このごろ指先が乾燥してかひび割れが出来て、水に浸けるとひどく傷むのであるが、飯を炊かないわけにはゆかない。
ひび割れ、あかぎれなどいうのはこの家事分担が始まるまで、まったく無縁のことであった。きっと、因果関係があるに違いない。
痛くて困ると家人に愚痴こぼすと、「それならこれいいわ」と、傷絆創膏やら保湿クリームなんぞを、目の前に並べてくる。「こちらは、結婚以来、そのことには悩んできたのよ、どう?痛むでしょう」と、口にはしないが、内心ほくそ笑んでいる、そう推察している。まったくもって、確かに水仕事などというのは、全くしてこなかった。いい気味だと思われても仕方ない。
すすめられるままに、手当てすると、一時は改善するが、またすこし経つと傷口が開く。実に不快である。
とにかく、ひびだろうがあかぎれだろうが、腹は減るのだから我慢するしかないのだ。我慢して、ェイヤ!と日々自虐的に米を研いでいるのだ。
皹割れを苛むごとく米を研ぐ 空茶
ついでながら、その米研ぎであるが、その最中、ほんんど毎度のことだが、不思議と尿意が兆すのである。
時には、中止して大急ぎでトイレに走るなどと切迫する。
どうやら、冷たい水に手を浸すと、おしっこがしたくなるようなのだ。
こういうのは、あの条件反射という奴だろうか。
これもまた、面倒臭い。
なんでもかんでも年のせいにしたくはないが、やはりこれも・・・、難儀なことだ。