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まつけん
2017年5月6日 16:09
かあさんが死んだらしい。そのことを聞いた時、今朝大声で謝ってた女の子のことを思い出した。結局、たくさんの簡単な言葉を、わたしは言えず終いだった。スピーカーの向こうから、聞いたことないとうさんの声が流れてくる。あと5分で昼休みが終わる。また後でかけ直すからと伝えて、携帯を耳から離した。そんなに広くないオフィスが、とんでもなく広く感じた。隣の同僚が心配してくれたので、事情を
2017年4月29日 01:12
そういえば、本当に地に足がつかなかったことは今までなかったなぁ。地面に立ってるって、幸せなことだったんだぁ。「ッゲっフン!」大きな背中の向こう側から、大げさな咳払いが聞こえた。そうだ、思い出した。ここは電車の中で、ぼくは学校へいく途中だ。ぎちぎちと音が聞こえそうなくらい、車内は人で詰まっている。そして、人と人とに挟まれて、つま先だけ床に触れている状態だ。10分前にい
2017年4月28日 01:30
朝の3番線は、今日も人が多い。ごった返したホームに車輪の軋む音が聞こえ出すと、人々は静かに闘志を燃やし始める。もちろん、私も例外ではない。憂鬱な通勤を、いかに快適にやり過ごすか。電車を待っている間、何通りもシミュレーションを行った。ここ最近は敗戦続きだが、今日こそは。いよいよ、車両が見えてきた。手提げ鞄を両腕で抱きかかえる。これで、少しは痴漢と間違われずに済むだ