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ファンク、ソウル

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昔から今日までのR&B、ファンク、ソウル、レアグルーヴをまとめてます。
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Lou Rawls - The Way It Was The Way It Is (1969)

Lou Rawls - The Way It Was The Way It Is (1969)

めちゃくちゃジャケットがかっこいい。革ジャンにデカい銀のネックレスをつけてやや見下ろすような顔はシャフトやプリースト(スーパーフライの主人公)顔負けの怖い物しらずのタフガイに見えます。彼こそルーロウルズです。内容としては時代柄サイケな部分もありますがサザンソウル風の温かみのある曲が中心。悪そうなジャケットとは正反対ではあります。

Fa Fa Fa Fa
オーティスレディングのカバー。オリジナルよ

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Junior Parker - Love Ain't Nothin' But A Business Goin' On

Junior Parker - Love Ain't Nothin' But A Business Goin' On

エルヴィスプレスリーにも影響を与えたハーモニカ奏者兼シンガーのジュニアパーカー。彼がキャピトルに残したOutside Manというアルバムを改題したうえでグルーヴマーチャントからリリースしなおしたのが本作です。ブルースシンガーでありつつもクセのなく甘い声はビルウィザーズやダニーハサウェイを思わせる他、ブルースからの転向という意味ではルーロウルズやジョニーテイラーを思わせます。本作のプロデューサーで

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Amp Fiddler/ Sly & Robbie - Inspiration Information (2008)

Amp Fiddler/ Sly & Robbie - Inspiration Information (2008)

鉄壁のリズムセクションは古今東西様々なジャンルにいますが、ジャマイカ出身のスライ&ロビーは間違いなく上位に入る存在です。二人は出身地からも分かるように元々はレゲエを演奏していましたが次第にポップやロック、フュージョンの録音にも参加。さらにプロデュースも手掛けるなど単なる裏方に留まらない活躍をしていました。 
 一方のアンプフィドラーはデトロイト出身のシンガー兼キーボード奏者で90年代のPファンクで

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Ray Charles - S,T(1956)

Ray Charles - S,T(1956)

レイチャールズの記念すべきアトランティックでの一作目。アトランティックのレイはあらゆるジャンルの音楽を飲み込み自分の物とする勢いに溢れていました。もちろんABC移籍後のカントリーやスタンダードを歌うときの胸を打つ歌唱、80年代以降の歳を重ねることによって生まれた滋味あふれる歌唱もまた違った良さがあっていいのは言うまでもありません。本作は移籍後すぐの52年から56年の録音をまとめたものでナットキング

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Stevie Wonder - Stevie On Stage (1970)

Stevie Wonder - Stevie On Stage (1970)

この時代のスティービーはクリエイティブな条件を求めてモータウンと若干ごたごたしていた時期になります。通説では72年のMusic Of My Mindまでは前史として片付けられていますが若いながらもエンターテイナーとしての才能を発揮し徐々に自分のやりたい音楽に目ざめ折り合いをつけていく姿を切り捨てるのは実にもったいないです。本作は70年のライブ盤でエンターテイナースティービーの最後のアルバムになりま

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Smokey Robinson – Where There's Smoke...

Smokey Robinson – Where There's Smoke...

ミラクルズのリーダー、モータウン副社長、ソングライターとしてモータウンを支えてきたスモーキーロビンソン。70年代になるとミラクルズを辞めソロミュージシャンとしてクワイエットストームという新たなムーブメントを作ることになります。本作ではディスコ色が強く出ていますがシルキーなクワイエットストームサウンドは健在です。

メンバー
ネイザンワッツ、ラリーデイヴィス、チャックレイニー、バーナードリード:ベー

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Lou Rawls - Live! (1967)

Lou Rawls - Live! (1967)

ルーの初のライブアルバムです。自身のヒット曲はもちろんヒットしたてのスタンダードも披露しています。この時はグラミー受賞やシナトラを押さえて人気男性ボーカリスト一位など単なるジャズやブルースシンガーに留まらない評価がなされた頃です。スタンダードはそれ故の選曲だと思いますがルーの歌唱力と手堅いバッキングはどんな曲であっても粋なスウィングと泥臭いブルースを感じます。

メンバー
ルーロウルズ:ボーカル

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Santana. Amigos (1976)

Santana. Amigos (1976)

ラテンロックから路線変更してスピリチュアルな方向に向かったサンタナですがここでまた路線変更してまたラテンロック路線に戻ってきました。
しかし、以前と全く同じではなくよりダンサブルでソウルやファンクの要素が強いベイエリアサウンドで個人的には一番好きな一枚です。

メンバー
カルロスサンタナ:ギター、ボーカル
トムコスター:キーボード
デヴィッドブラウン:ベース
レオンチャクラー:ドラム
アーマンドペ

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Louis Jordan - Rock'N'Roll

Louis Jordan - Rock'N'Roll

大きな目をぐりぐりさせたユーモラスな風貌でアルトサックスはソウルフル、歌も下世話なアップナンバーからしみじみとしたバラードまでお手の物。大衆芸能の真髄ともいえるルイジョーダン。その音楽性はロックンロールを、風貌とアルトサックスはメイシオパーカーを思わせますが過小評価されすぎな気もします。ロックンロールはブルースとカントリーの合いの子だとかチャックベリーが始祖だというのが定説ではあるものの彼はロック

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Billy Preston - KIDs & Me (1974)

Billy Preston - KIDs & Me (1974)

5人目のビートルズとも呼ばれるビリープレストン。しかし彼の功績は単にビートルズのセッションに参加したりストーンズのツアーに参加したキーボード奏者という添え物的なものにとどまりません。彼がソウルのキーボードの革新に及ぼした影響は大きく特に69年から71年の彼のキーボードのチョイスや楽曲への持ち込み方は後に革新をもたらしたスティービーワンダーがわずかばかりに興味を示し、ジョージデュークがジョーザヴィヌ

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Johnny Guitar Watson - A Real Mother(1977)

Johnny Guitar Watson - A Real Mother(1977)

愛すべきチンピラ感が大好きなジョニーギターワトソン。一生懸命悪ぶっているけど楽しそうで周りの悪ノリになんだかんだ言って付き合ういい人かチャラいけど性格はいい人なのかなとジャケットを見て思います。ジャケのバカバカしさとは裏腹にドラムとホーン以外を自分で演奏する器用さを見せるだけでなくベースを全てシンセにやらせるという当時スティービーワンダーくらいしかやっていなかったことをする革新性や当時ヒットしてい

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Nick DeCaro - Italian Graffiti(1974)

Nick DeCaro - Italian Graffiti(1974)

AORの始祖と言われる本作ですが個人的にはソウルやジャズ(の経験も豊かなフュージョン)系のミュージシャンを起用してもっと前のポップロックやそれより前のポップスの雰囲気もある繊細な本作が70s後半から80年代のジャズの経験のないロックやフュージョン系ミュージシャンを起用した対象年齢高め?のロックや大味なバラードとどう結びつくのかわからないです。でも本作の持つ豊かな音楽性、しなやかなリズム、柔らかいア

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Daryl Hall & John Oates - S,T (1975)

Daryl Hall & John Oates - S,T (1975)

ポップ、ロックミュージシャンとして80年代に人気があったホール&オーツ。彼らはフィラデルフィアの出身でホールは18歳でフィラデルフィアのスタジオミュージシャンとしてケニーギャンブルと仕事をしたこともある人物。その後フォークよりのアルバムも出していますがその時代は聴いたことがないのでわからないですが単なるぽっと出のポップシンガーではないことが分かる経歴です。本作はRCAに移籍後初のアルバムでソウルと

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Lou Rawls - Live(1978)

Lou Rawls - Live(1978)

ルーロウルズはシカゴの教会を始めにブルースや様々なスタイルのジャズ、R&Bに触れ歌手になると慣れ親しんだそれらだけでなくスタンダードやソウルをも歌うようになりました。このようなジャンルにとらわれない活動は複数のジャンルに当てはまるようで当てはまらないために実力の割に評価は低いですがそんな彼の音楽的ルーツを振り返ったのが本作です。LP二枚にPIRからのヒット曲にジャズやスタンダード、過去のヒット曲を

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