2022年12月の記事一覧
Stevie Wonder. Songs in the Key of Life(1976)
今年も一年ありがとうございました。最後の更新は大作が故に後回しにしてきたスティービーワンダーのキーオブライフを紹介します。LP2枚におまけのEPが一枚という本作。少し冗長に思えたり他にもっといい曲あったんじゃと思わないでもないものもありますがスティービーの才能をこれでもかと詰め込み、ジョージベンソンやハービーハンコックを始めとした豪華ゲストを迎えた本作はスティービーを聴くうえでも語るうえでも欠かせ
もっとみる「ウォールオブサウンドの最後」Ike & Tina Turner. River Deep - Mountain High(1966)
アイク&ティナターナーは時期によってスタイルが異なれど基本的には黒人に受けるサウンドを作りそのライブはJBの次に素晴らしいと言われていたようです。そんなアイク&ティナですが本作はプロデューサーにあのフィルスペクターを迎えています。結果アルバムタイトルと同名のシングルがアメリカのチャートで88位という結果に終わり(対照的にイギリスでは3位を記録)フィルはショックのあまり一時期引退してしまいます。ティ
もっとみるWeather Report. Sweetnighter (1973)
ウェザーリポートは初期のフリーやロックよりの路線、中期のワールドミュージックやファンクよりの路線、パストリアス=アースキン(最初はアクーニャ)がリズムセクションを務めたジャズの要素を残しながらも聴きやすくなった時期、最後のジョーのシンセサウンドを導入した時期の4つに分けられると思います。本作はその1期と2期の中間に当たる作品で聴きやすさという点ではそこまでですが聴きにくいサウンドが逆に何度も聴きた
もっとみるSonny Rollins. Saxophone Colossus (1956)
本作はソニーロリンズの代表作でサキコロという相性でも有名な一枚です。青い背景に黒一色のシルエットで描かれたソニー。シンプルながらも印象的なジャケットです。
メンバー
ソニーロリンズ:テナーサックス
トミーフラナガン:ピアノ
マックスローチ:ドラム
ダグワトキンス:ベース
St. Thomas
カリプソ調の明るく親しみやすいメロディを持つ曲。これはロリンズの母親が西インド諸島のヴァージン諸島出身
Herbie Hancock . Flood(1975)
日本で録音されたライブ盤はいいものが多いですが本作もそんな一枚です。ヘッドハンターズのライブはVSOPのニューポートの追想や再結成後のものはありますが1番いい時代の音源をフルで収録したものはこれが唯一です。気合の入ったジャケやすごく良い音質など日本のスタッフの気合も感じる一枚です。
メンバー
ハービーハンコック:アコースティック、フェンダーローズ、クラヴィネット、アープシンセ
ベニーモウピン:サ
Herbie Hancock. Head Hunters (1973)
ハービーハンコックはマイルスデイヴィスに歩調を合わせるようにファンクビートを導入したフリーキーなアルバムを制作します。しかし、彼はマイルスのようにその路線を突き詰めることなくより王道のファンクよりの路線を追求していきます。
メンバー
ハービーハンコック:キーボード
ベニーモウピン:サックス、バスクラ、フルート
ポールジャクソン:ベース
ビルサマーズ:パーカッション
ハーヴィメイソン:ドラム
C
Phil Spector. A Christmas Gift For You From Phil Spector (1963)
クリスマスです。いつもは特にこれといって特別なことはしませんが今年はこのアルバムを手に入れたのでこれを聴いてすごそうかなと思っています。本作はフィルスペクターが初めからLPとしての販売を考えて製作した初めてのアルバムと言われています。(フィルはシングルのA面に力を入れてB面は5分で録ったり他人に任せることが多かったようです。LPもそういったシングルをまとめて収録したベスト盤っぽいものが多いです)録
もっとみる「CTIのソウルジャズ」Stanley Turrentine. Sugar (1971)
足の指を舐める女性。CTIのレコードで1番下品なジャケットな気がします。見てるだけで足の指がくすぐったくなってきますが。需要があるんでしょうか?そんな話はさておき本作の主人公スタンリータレンタインは力強くブルージーなプレイを得意とするサックス奏者(兄のトミーはトランペット奏者です)でオルガンとの相性が良いホンカーよりのプレイヤーです。
Spotifyになかったのでタイトル曲のライブバージョンを貼
「E,W&Fによるメロウソウル」Deniece Williams. This Is Niecy(1976)
演奏はE,W&F、プロデュースはモーリスホワイトとチャールズステップニー。この時点で聴かずともいいアルバムだということは分かりきっていますがシンガーのデニースウィリアムスはスティービーワンダーのコーラス隊出身ということでキュートなハイトーンボイスが素敵な人です。そんな腕のいいプロデューサーといい演奏をするバンドといいシンガーが集まればいつもよりいいアルバムができるのは目に見えています。本作もLA録
もっとみるGeorge Benson. In flight(1977)
しばしばヒットアルバムの前後にリリースされたアルバムはヒットアルバムの影に隠れて内容の割に評価やセールスが低いなんてことがあります。これもそんな一枚です。プロデューサー、アレンジャー、メンバーは前作と同じで演奏のクオリティも同じ、選曲もよくアレンジも最高。ブリージンと同じくらいいいアルバムなのに本当にもったいないです。
メンバー
ジョージベンソン:リードギター、ボール
フィルアップチャーチ:リズ
「ファンキーな煙」Ronnie Laws. Fever(1976)
4人がミュージシャンというヒューバード兄弟の弟でサックス奏者ロニー(他の兄弟はフルートのヒューバード、シンガーのエロイーズとデブラ)のブルーノートからのセカンドアルバムです。金卵ことファーストアルバムが有名な彼ですが本作もかなりの力作です。
メンバー
ロニーロウズ:テナー、アルトサックス、フルート
マーロンザマジシャン:ギター
ドナルドヘプバーン、マイケルヘプバーン:エレピ、クラヴィネット、シン
Patti Austin Live at The Bottom Line(1978)
パティオースティンのライブ盤です。前作や前前作の収録曲はなく全てカバーか新曲です。1枚目からの選曲がないのは残念ですがどの曲も素晴らしく、パティのボーカルや演奏メンバーもライブらしい熱のあるパフォーマンスです。ジャケは女性シンガーのライブ盤でちょいちょいある楽屋ジャケです。顔を直接写すのではなく鏡に写った顔を使うところにセンスを感じます。
メンバー
パティオースティン:ボーカル
デヴィッドスピノ
「ソウルもジャズもフォークも」Van Morrison. Moondance (1970)
ヴァンモリソンはアルバムが多くうえに作風もいろいろで追いきれていないですがこのアルバムは大好きな一枚です。ソウルとフォークを土台にロックやジャズ、カントリーをミックスしたサウンドはこの時期になると無性に聴きたくなります。
メンバー
ヴァンモリソン:ボーカル、タンバリン、リズムギター
ジャックシュローアー:サックス
コリンティルトン:サックス、フルート
ジェフレイベス:ピアノ、オルガン、クラヴィネ