マクロビアン薬剤師 満月と月見そば〜 たまごの薬膳
マクロビアン薬剤師 満月と月見そば〜たまごの薬膳
現役薬剤師のみゆきです。
認知症の母が施設に入って8年目に入りました。
調剤薬局での仕事は、扱うものは『薬』
わたしはその『薬』を扱う仕事をしながら、
マクロビオティックの基本である、
身土不二、一物全体、陰陽調和
の3つの東洋の伝統的な考えを基本とした生活を送っています。
本日は
旧暦師走十七日
大寒(だいかん)
水沢腹堅(さわみずこおりつめる)
西暦2021年1月29日
大潮
今日は2021年初めての満月。
明け方4:16満月となりました。
獅子座の満月。
希望、静けさ、新しい鼓動に耳をすます。
毎月様々なネーミングが付けられているようなのですが、
今日、1月の月は、
『ウルフムーン』と呼ばれるそうです。
アメリカの先住民が名付けた満月の呼び名とのこと。
これは、真冬の食糧不足を嘆く、飢えた狼の遠吠えにちなんで名付けられたものだそうです。
冬の空に響き渡る、狼の悲壮な鳴き声。
映画のワンシーンのようです。
東京は昨日の雪で空が現れたのか、
南の空高く満月が見られて、明るい一等星
オリオン座のベテルギウス、
おおいぬ座のシリウス、
こいぬ座のプロキオン
が作り出す、
冬の大三角形が美しく見ることができます。
冬の満月と星を見上げて思い出されるのが、
『月見そば』
卵の黄身を夜空に浮かぶ月に見立てて、『月見そば』と呼ぶようになったと言われます。
熱々のかけそばに生卵を落とすときれいな黄身による満月が浮かび上がり、
そばの熱によってだんだんと卵白があたためられ朧月のようになります。
黄身にお箸を入れてかき混ぜると黄身の月の明かりはお汁の闇夜に消えていきます。
お椀の中で繰り広げられる風流な景色は、日本人の心がうつしだしているようです。
『たまご』は薬膳でも使われます。
五味は『甘』
五性は『平』
帰経は『脾』と『肺』
体液や血液を補い、虚弱体質の改善に使われます。
特に卵黄は、不足している体液や血液を補って、体を潤す効果があるといわれています。
卵のアレルギーを持っている方でなければ、
虚弱体質の人を元気づけ、発熱後の精神不安、不眠、咳、喉の渇き、声枯れなどにも有効な食材としてつかうことが出来ます。
三寒四温の寒い日には、温かい卵料理で温まり、夜空の月や星を眺めて見るのも良いですね。
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