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文章の上達に「写経」は必要でしょうか?
ALOHA! みゆひょんでーす♪
文章が上達したければ、うまい人の文章を丸写しする「写経」と呼ばれるトレーニングがいいとよく言われます。
今回は、本当にそうなのか?ということを書きたいと思います。
ライター修業としての写経はしたことがありません
プロのライターが、「自分の書いた文書でお金をもらえる人(必ずしもそれで生活しているという意味ではありません)」と定義すると、わたしはプロのライターになる前に、いわゆるライター修行というのはしたことがありません。
1回だけ、編集者さんに見出しの付け方が下手だと言われたので、宣伝会議さん主催の「見出しの付け方の講座」に参加したことがあります。無料講座でしたが、たいへん役に立ちました。
ですので、ライター講座とかライター学校みたいなものを否定するわけではなくて、時間とお金があればそういうのは受けたほうがいいと思っています。
だからわたしもまったく勉強していないということはなくて、本多勝一さんの『日本語の作文技術』だけは何度も読んで、身につけるまで実践を重ねました。ライター修行というよりも、文章修行としてやったことなのですが、わたしの場合は本当にこれだけです。
「写経」というトレーニング法については、プロのライターになってから知りましたが、もはや今さらという感じで、やったことはないのです。
国語の勉強でやったかもしれません
ただ、「写経」自体をやったことがないかというと、おぼろげな記憶なのですが、小学校や中学校の国語の勉強でやったような気もします。
わたしは国語の勉強が好きでして、中学や高校の現国の時間に内職する人も多かった中、かなり熱心に授業を受けていたほうだと思います。教科書に直接メモすることもあったと思うのですが、ノートに原文を書き写して、そこにメモするというようなことをやっていた気がするのです。
現国ではなく、古文や漢文ではまちがいなくやっていました。
いずれにしても子どものころに「写経」めいたことはしていたようで、それが文章力の基礎になったのかもしれません。
あいまいな記憶で恐縮なのですが、そのことを思うと「写経」というのは、一度ぐらいはやってみるに越したことはないのではと考えます。
まず基礎を押さえる
ただ「写経」が必須かと言えば、そこまでは思っておらず、もっと大事なことがあると考えています。
それは、まず基礎を押さえること。
日本語はいわゆる膠着語と呼ばれる言語でして、語順はあまり重要ではなく、倒置法というレトリックを除けば、決まりとしては最後に述語があることが求められるだけです。
日本語の構造は、その述語に対して、助詞という膠を使って、複数の言葉を張り付けていくというものです。いわば、すべての文節が述語の修飾語になっているのです。だからやろうと思えば、いくらでもベタベタと長い文が書ける言語なのです。
したがって、読みやすい文章を書く訓練をしていないと、ダラダラとした長い文を書いてしまいがちになります。そうすると述語が出てきたときに、「さてこれは誰がやっていたことだったろうか?」みたいなことになってしまい、結果として読みにくい文章になってしまうわけです。
そこで読みやすい日本語を書くための基礎が必要になってきます。ただポイントはそれほど多いわけではなく、いわゆる複文をできるだけ避けて文の長さを短く抑えること、意味がわかりやすい語順というのがあるのでそれを知ること、句読点を正しく打つこと――以上の3つができれば、かなり読みやすい文章が書けるようになります。
このポイントを強調して整理しているのが、前述した『日本語の作文技術』でして、これ1冊を自家薬籠中のものにできれば十分だと思います。
スキルはアウトプットでしか身につかない
ただ文章術はスキルですから、他のスキルと同様実際にアウトプットを出して、それを評価しないと身につきません。
野球の本を何千冊読んでも野球がうまくならないのと同じで、『日本語の作文技術』を何千回読んでも読みやすい文章が書けるようにはならないのです。
とにかく書きまくって、人に読んでもらい、フィードバックをもらうことがどうしても必要ということです。
私の場合は、メルマガを出していたのと、雑誌連載を持っていたのが役に立ちました。
一時期コンサルタントをやっていて、セミナーの集客のために毎朝、長文のメルマガを出していたのです。何度もセミナーに来てくれて、顔見知りになった人も読者にいて、その人がたまにメールでコメントを送ってくれるのですが、とんでもない誤読に基づくコメントがときおり混ざるのです。
でも、それってすごく役に立つんです。ああ、人はこういう書き方をすると読み間違えるんだなとわかるんですね。
みなさん忙しい中読んでくださるわけでして、熟読吟味なんかしていないわけです。これは書籍であってもそうでして、ましてやメルマガなどは流し読みです。
だから誤読などあたりまえなのですが、それをできるだけ避けたいと思うのなら、書き方もやはり変わってきます。
雑誌連載に関して言えば、相手はプロの編集者ですから指摘も的確です。フィードバックをもらう相手としては最適・最高と言えます。
まとめますと、以下の通りです。
「写経」というのも初期にはやっておいたほうがいいかもしれない
わかりやすい文章を書く基礎は、押さえておくべきである(複文をできるだけ避ける・わかりやすい語順を意識する・句読点を正しく打つ)
その上で数多くのアウトプットをして、フィードバックをもらう
ということで、もっとも大切なことは、恥ずかしがらないことと指摘されても怒らないことだと思います。
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