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二百十日って何だろう?

先日職場でカレンダーを見ていたスタッフさんが言った一言。
「二百十日って何?」
見ると、8月31日のところに「二百十日」と書いてあります。

以前にもカレンダーの表記で気になった「三隣亡」について調べたことがあります。

気になる言葉があるとすぐに調べてみたくなる性分なので、早速調べてみました。

二百十日って何だろう?

二百十日とは

二百十日(にひゃくとおか)。まずは辞書で調べてみました。

雑節の一。立春から数えて210日目、9月1日ごろにあたる。台風襲来の時期で、稲の開花期にあたるため、昔から二百二十日とともに農家の厄日とされる。《季 秋》

デジタル大辞泉

立春の日から数えて210日目、それが二百十日とのこと。
ちなみに、立春は二十四節気の一つで、節分の翌日。2月4日頃。暦の上で春がはじまる日とされます。

なぜ立春を起点にしているのか

現在私たちにとって、一年の始まりは元日、1月1日です。
それなのに、なぜ立春を起点にしているのか。気になったので、もう少し調べてみました。
そこで見付けたのが、『改訂新版 世界大百科事典』の「立春」の記述。

旧暦では春は正月~3月をいい,元日に春が始まることになっていたが,中国や日本では立春からを春と呼ぶことも多い。(中略)暦注の世界では立春に新年を迎える。事実,陰陽道では立春からを新年とするといわれる。

改訂新版 世界大百科事典

立春=新年。
新しい年の始まりだから、立春を起点にして数える、ということのようです。

ちなみに、『世界大百科事典』の説明にある「暦注(れきちゅう)」とは、日時や方位の吉凶・禁忌などの迷信的な事柄のこと。
大安仏滅などの六曜も暦注ですし、以前調べた三隣亡も暦注の一つです。


折しも台風10号が各地に被害をもたらしました。
旧暦と新暦の違いもありますし、温暖化によって、暦の上での季節と実際の体感がどんどんかけ離れている感は否めません。
ですが、少なくとも気象に関しては、昔の人の知識や経験を、一概にただの迷信とは言えないのかな、と感じます。

ちなみに、今年の二百ニ十日は9月10日。
すでに次の台風11号も発生しているようです。日本に影響があるかは分かりませんが、どうぞ皆さまお気を付け下さい。

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