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読書のススメ

こんばんは、もこみです。
今日は読書の話です。

月に何十冊も読むという方々とは比べることも出来ませんが、子どもの頃からそれなりに本を読んできた私、もこみ。
最近では、もっぱらミステリーを読んでいます。
あと、たまに西洋歴史小説。
何にせよ小説が主で、実用書やエッセイの類いはあまり読んだことがありません。

小説の魅力

読書が好きな人はたくさんいると思いますし、好きなジャンルも様々でしょう。
実用書、エッセイ、自己啓発本…そして小説。
私は小説ばかり読んでいますが、私の周りには、小説は読まないという人もいます。
小説とはいわば作り話、フィクションです。
彼らが言うには、作り話を読んで一体何の得があるのか、と。
確かに実用書や自己啓発本は、日常生活に何か役に立つことがあるでしょう。
でも、私があえて小説を好む理由は、作り話だからこそ、です。

実用書やエッセイは、自分の知り得た知識や情報、もしくは自分の感じたこと、考えたことを文章にしているものだと理解しています。
一方、小説はストーリーを考え、その中に知識や情報を盛り込んで、物語にしています。(あくまでも私の主観です)
物語なので、現実離れしたもの、あり得ない設定のものも、もちろんあります。
私自身が想像力&創造力のない人間なので、読書感想文は書けても、物語を考えるということはとても出来ません。
だからこそ、自分が出来ない物語を考えるという行為、小説に惹かれるのだと思います。

そしてもう一つ。
私にとって読書は娯楽であって、非日常の世界に浸ること。
現実逃避と言うとマイナスのイメージになってしまいますが、日々の生活を離れ、物語の世界に浸ることで気分転換をしているのです。
自分とはまったく違う人間、まったく違う世界で生きる人々に感情移入することで、今自分が関わっている事や問題が些細なことだと、一旦リセットしているのだと思います。

私の読書遍歴

先に触れたように子どもの頃から、それなりに本を読んできました。
子どもの頃、体が弱かったこともあり、外で遊ぶよりは、家の中で本を読んでいることが多い子どもでした。
そんな私の読書遍歴はこんな感じです。

小中学生時代

私は三人きょうだいの末っ子なのですが、子どもが三人もいると、両親も誰かが読むだろうと思うのか、子ども向けの歴史本や偉人の伝記などが揃っていました。
小学生の頃は、その偉人の伝記を読んだり、学校の図書室で借りた本を読んでいた記憶があります。

中学生になると、実家の斜め向かいにあった本屋さんで、お小遣いをためては文庫本を買って読んでいました。
この頃すでにミステリーが好きで、赤川次郎さんをよく読んでいました。
赤川次郎さんは映像化も多数されている著名な作家さんですが、その読みやすさや主人公が10代、20代の若者が多いことから、若い世代に人気の作家さんです。
最近では読むことがなくなりましたが、今でも記憶に残っている作品が多いです。

高校、大学時代

この頃になると、いわゆる文学作品と言われる作品を片っ端から読んでいました。
太宰治の『人間失格』『斜陽』や三島由紀夫の『金閣寺』、島崎藤村『破戒』、他にも森鴎外や芥川龍之介など教科書に出てくるような代表作。
そして海外の作品も手当たり次第という感じでした。
いま思い出せるのは、カミュ『異邦人』、カフカ『変身』、サガン『悲しみよ、こんにちは』、その他ヘミングウェイにフィッツジェラルドなどなど。
シェイクスピアやチェーホフなどの戯曲にも手を伸ばしていた頃です。
またこの頃、星新一のショートショートをよく読んでいました。
星新一さんと言えば、〝ショートショートの神様”
と呼ばれるSF作家さん。
短編よりも短い、中には数ページで完結する作品もあり、その読みやすさに反して、寓話的というか考えさせられるような話が多かったことを覚えています。
今となってはかなり偏った読書傾向の私ですが、この頃が一番幅広いジャンルを読んでいました。

20代以降

国内外の色んな作品を読んだ末、結局一番心惹かれたのがミステリー、推理小説と言われるジャンルでした。
ということで、その後海外のいわゆる古典ミステリーを読み漁りました。
エドガー・アラン・ポー、コナン・ドイル、アガサ・クリスティ、エラリー・クイーン、ヴァン・ダインなどなど…。
その後、日本のミステリーも。
松本清張、横溝正史から始まり、東野圭吾、綾辻行人、有栖川有栖。
最近では辻村深月、米澤穂信、中山七里などなど…。
本格から軽めの日常の謎系まで、基本的にはミステリーばかり読んでいます。

美しい日本語

小説を中心に様々な作家さんの作品を読んできた私ですが、ストーリー以外に惹かれるポイントがあります。
それは美しい文章、美しい日本語です。

小学生の頃から手元に読む本がないと、辞書を適当に開いては、そのページに載っている単語の意味や用例を読んで楽しんでいました。
日本語には、同じような意味の言葉がたくさんあります。それぞれニュアンスが少し違ったり、受ける印象が違ったりはしますが、同じ物事を表すために、数多くの言葉が存在する日本語の奥深さを感じます。
恐らく私は本好き以前に、日本語、言葉が好きなのだと思います。

普段から本を読んでいる時に知らない単語が出てくると辞書で調べますし、気に入ったフレーズや文章があるとメモを取ります。
そんな私がメモしたフレーズの一例がこちらです。

冬空は、ため息に白という素敵な色を与えてくれる。その白さは、想いにも命があると感じさせる。吐息が空に昇るたびに、想いもまた成長したり老け込んだりするのかも知れない。
『俗・偽恋愛小説家』森晶麿
無数の星が頭上にあった。放埒なほどとめどなく、夜は広がっていた。
『少年十字軍』皆川博子
谷をかこんで、まだ花芽がかたい山桜が一面に植わっていた。こまかく枝わかれした梢が、もやもやと綿毛のようにみえる。いずれ山も谷も、あるかなきかの頬紅を刷いた淡い花で、おおわれるのだろう。
『咲くや、この花 左近の桜』長野まゆみ

他にもたくさんありますが、上に挙げた方々以外では、よしもとばなな、恒川光太郎、三浦しをん、榎田ユウリ…全般的にきれいな比喩表現に惹かれる傾向があるのが分かります。

紙派?デジタル派?

電子書籍が普及し、紙の本か、電子書籍か、意見がわかれるところだと思います。
私自身、紙の本のページをめくる感覚が好きなので断然紙派!
と言いたいのですが、紙の本の難点として大きいのが保管場所の問題。
文庫本でも増えてくると場所をとりますが、ましてや単行本なら尚更です。
大好きな作品、装丁が気に入った作品などは紙で、それ以外はデジタルで、と使い分けているのが現状です。
保管場所の心配がいらないぐらいの書庫を持つのが理想ですが、多分叶わないでしょう。

読書のススメ

さて、読書について長々と綴ってきましたが、何が言いたいかというと、どんなジャンルであれ、本を読むことで、自分が知らなかった世界、知識を得ることができるのは確かです。
普段あまり本を読まないという方も、少しでも興味をひかれるものがあれば、ぜひその本を手に取ってみてください。
きっと新しい何かを得ることができると思います。

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