採用に困っている人事総務担当者様のための「採用セルフチェックリスト」を公開
今回は、採用に課題を感じられる企業様向けに自社のセルフチェックに役立てていただけるリストをお届けします。
採用に関するご相談をお受けする際、初回のヒアリングで質問させていただく内容とも似ていますので、自社の振り返りに是非ご活用ください!
採用の悩み
セルフチェックの前に、まず皆さんが採用で悩まれていることはどのようなことでしょうか。
細かな状況は各社さん違いますが、お話を伺っていると大体上記に大別されるように思います。
多くの企業様でとられる行動として、①~④に関しては求人媒体や人材会社などの契約数を増やしたり、評判の良い募集チャネルを新たに探すということが見受けられます。
⑤の早期離職については、離職理由のヒアリングをされてはいるものの、どこまで本音を聞くことができるかがわからなかったり、その方の個別の事情も多く、離職要因を把握しきれず困られているケースもよく拝見します。
場合によっては、なにから手を付けたら良いかもはやわからない…といったお悩みをお聞きすることもあります。
求める人物像=一緒に働きたい将来の仲間の現在の心理とは
皆さんに少し考えていただきたいことなのですが、自社が求める人物像(一緒に働きたい将来の仲間)が自社への入社前に前職で働いている心理をどれだけイメージされていますか?
「求める人物像」について質問をすると、ごく少数ですが、明確に回答してくださる企業もあれば、「コミュニケーション能力が高くて素直な人が良い」などざっくりとしか想像されていないケース、中には「来てくれたらうちは誰でもOK」と答えられることもあります。
自社の採用ページも求人票も、せっかく労力をかけて作成しても「誰に向けて作成されたものか分からない内容」となっていては、誰にとっても「私に宛てて書かれたものではない」という認識で、スルーされてしまいます。
まずは「誰と一緒に働きたいのか」「自社が目指す将来のビジョンやミッションを成し遂げるためには誰に仲間になってもらわないと困るのか」を社内で徹底的に話し合いましょう。
前段が長くなりましたが、これらを踏まえ、以下のセルフチェックを進めていただけたらと思います。
採用セルフチェックリスト
✅「求める人物像(一緒に働きたい将来の仲間)」は明確になっていますか?
→出来ればペルソナ(年齢・性別・学歴・職歴・価値観などの要素をもとに、「採用したい人物像」を具体的に作り上げる手法)まで社内で設計しましょう。
✅応募~入社までのフロー=選考プロセスは、「求める人物像(一緒に働きたい将来の仲間)」にフィットしていますか?
→「求める人物像(一緒に働きたい将来の仲間)」にとって応募しやすいフローになっている状態を目指しましょう。
ちなみに…以下は、「応募しやすいフロー」の一例です。
✅「求める人物像(一緒に働きたい将来の仲間)」が多く利用する求人媒体や人材会社を選定できていますか?
→職種やポジションごとに媒体や人材会社を使い分けられていますか?その会社から定期的にレポートやアドバイスをもらい求人のブラッシュアップを行いましょう。
✅「求める人物像(一緒に働きたい将来の仲間)」が「今回の転職で叶えたいと思っていること」が求人票に記載されていますか?
→まずは、既存社員さんへのアンケートやインタビューから「求める人物像(一緒に働きたい将来の仲間)」が転職で叶えたいことをありありと想像することから始めましょう。
✅自社の「採用における競合他社」はどこですか?
→「求める人物像(一緒に働きたい将来の仲間)」が自社ではなく競合他社へ入社を決めているのはなぜか把握できている。
採用における競合は、同業種・同職種とは限りません。
こちらも社内アンケート・インタビューから特定しておきましょう。また市場により競合も変化するため、最新の競合の状況を把握しておきましょう。
✅自社で活躍されている社員さんが、自社への入社を決めた決め手はなんですか?
→ここがまさに「競合他社ではなく自社の内定を承諾してもらう決め手」になります。現在活躍されている社員さんが、選考プロセスにおいて当時どのような会社を受け、それぞれの候補者体験はどうだったかを把握しましょう。
✅自社で活躍されている社員さんが、自社で働き続けている理由はなんですか?
→こちらは、早期離職防止や、入社された方が定着・活躍されるヒントとなります。丁寧に聞いていきましょう。
✅自社で活躍されている社員さんは、今後どのようなキャリアビジョンを持っていますか?
→採用活動を通し、自社の組織力を上げていける項目です。組織開発に繋がる内容でもあるため、こちらも丁寧に聞いていきましょう。
以上、皆さんの会社はいかがでしたでしょうか。
採用活動は、組織作りです。
採用を単体の業務とせず、また母集団を増やすための施策に偏ることなく、将来の仲間との対話をしていきたいですね。