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#13:部長として18人のマネージャーを見て感じた優秀マネージャーの4つの素養(24年時点)

こんにちは!本noteでは日々の小さな出来事を深掘ってみて抽象化・構造化したり、私の好きなエンタメ(映画・ゲーム等)の考察を投稿してます。

今回はビジネスの投稿です。ズヴァリ!優秀なマネージャーの共通点って何だろな?です。詳細は割愛しますが、私は28歳の時に今の会社の部長に昇格させて頂き、有難くも継続して約5年部長を務めてます(会社に感謝)
私の会社は部長→マネージャー→メンバーという階段です。IT業界なので組織変化は早く、数えたら5年で18名のマネージャーの方と上司 - 部下の関係でお仕事をご一緒していました(全員に感謝)

振り返ると誰一人被る事のないユニークで優秀な方ばかりでしたが、ふとそれぞれの強み・弱みを抽出して整理してみたら、優秀マネージャーに共通する素養が見えてきたので備忘録兼ねての投稿です。是非お付き合い下さい。

注意その1:30代前半の若造が現時点で感じた見解です
注意その2:特定の個人を指し示す話ではありません

優秀マネージャーの共通要素

大前提:優秀マネージャーとは?

テクニカルなスキル・知識は業界や職種に依存します。業界特有の求められる条件もあるでしょう。今回一般化した話なので全業界・企業に共通する定義で考えてみます。するとこうなるでしょう!

"上司"からも"部下"からも"周囲"からも信頼されている

出典:自分

管理職として向き合うのは➊上司➋部下➌周囲(社内外問わず)の三方向です。正直!二方向までは信頼されるのは難しくないと思います。例えばひたすら甘くすれば部下には信頼されます。が!上司・周囲からクレームが来るでしょう。逆に上司の言う事ばかり聞いてると部下・周囲のヘイトが溜まります。この三方向全ての両立が管理職の難しい点であり、かつユニークな特徴でしょう。

この定義を満たす上での素養、それを4つ挙げてみましょう。

全員と一蓮托生!意外と難しいですよね

①逃げない覚悟

最初にして最も重要な要素です。
管理職は逃げだしたくなるような仕事が多いです。しかし、調整業務・管理業務など「面倒くさい」ライクな仕事はそうとは言えません。真にそれを指すのは"人の負の感情"と向き合わなければいけない仕事でしょう。
分り易い例は、部下に低い評価をつける時・厳しい指摘をしなければいけない時・ネガティブな仕事をお願いする時。または他部門へ強く意見しなければいけない時。更に見られる立場になる分、負の感情を自分自身に向けられる事もあるでしょう。

こうした局面に遭遇する機会が多いのが管理職ですが、実はその局面から逃げる手段が無い訳ではありません。上司に代わりに動いて貰う、都合の良い言葉で凌ぐ、揉めそうな部下には良い評価をつける、他部門へはいい顔して後は部下に任せる、相性の悪い部下は異動を検討する。

上記極端ですが、時に易い手段に逃げるのはある意味テクニックであり生き抜く為の処世術であると言えます。そんな中で、その負の感情から逃げず向き合う事が出来る人がいます。実際にはかなり少ないと思います。それだけで二歩・三歩先に行く人材、いや人間と思いますし尊い事です。

過去に私の部下に居たマネージャー(先輩)の方はこう言いました。

言いたくない事を伝えるのがマネージャーの仕事ですから

出典:その先輩

この言葉には非常に心に響いており、私自身この言葉を大事にするようにしています。これは大変、大変難しい事ですが「人の上に立つ」以上最も重要な要素だと常々感じます。

覚悟ってカッコいい

②想像する能力

これをしたらこんな事が起きる、これを伝えたらこんな反応になる。を想像できる能力は意外と稀有です。この能力が無いと部下が死にます。上司が前捌きできず謎の仕事を持ち帰ってしまうからです。部下意外にも、想像する能力が無い人が判断者になると、色々な事が二転三転します。これはいわば「人を振り回さない能力」です。過去見てきた中でも、これが抜群にできるマネージャーは「この人に判断させればまず間違いはない」という信頼を上司・部下・周囲の各方向から得ていました。

余談!
この素養を最初は「心配性な人」にしようと思いました。心配性は人の心の機微に敏感で、四六時中悪いケースをシミュレートしてるので想像する能力が高い。一見ワイルドに見えてラインを絶妙に超えない人は大抵実は心配性な人です(偏見w)が、心配性が条件ではなくその上に妥当な判断力が必要なので止めました。あと、身につけようがない(笑)

③手を「動かす事はできる」

上司⇔部下の関係における不満の常連が「現場感が無い」では無いでしょうか。ありふれた不満ですが重要です。しかし俗に言われる「手を動かせる上司」が100%と良いとは限らないと思います。

  • プレイングすぎて部下の仕事を奪う

    • 常に仕事抱えて忙しそうで相談し辛い

    • 部下の成長機会を奪ってしまう

  • 上司=上位互換は目指すべきではない

    • 努力目標であり条件ではない

    • 条件にすると組織の領域が広がらない

あくまで必要に応じ手を動かせる事が重要で実際に手を動かし続けるべきでは無い。正しい問いは「具体的な事が分からないのに正しい判断が出来ない不満」です。なので優秀なマネージャーはいざとなれば手を動かす事はできるように適度な情報キャッチアップ・現場介入をバランスできます。上手くいってないケースは言わずもがな現場に振るし、キャッチアップも出来ていないケースでしょう。

まあ、いうてムズイ

④庇護欲を持たない

マネージャーに限らずビジネスの世界では「自分の仕事を誰より見てるのは自分」という前提があります。こんな頑張ってるのに何故評価されない?という不満は「全ての仕事を見てる自分⇔一部しか見てない他者」との解像度の差が起因です。

マネージャーの場合、その事象が自分だけでなく「自分のチーム」に派生します(こんな頑張ってるのに自分のチーム・部下は何故評価されない?)結果チームを肯定する為のアピール・メンバーの過度な肯定が生まれます。それ自体はチームの長として正しい振る舞いでも、前述の解像度の差がある以上確実にバイアスがあるのですから、過度に庇護すべきではない。例え理不尽に感じても集団で生きる世界で正しいのは自己評価ではなく客観的な評価なのです。

優秀なマネージャーは俯瞰で見た上で然るべきアピールはしつつも、根底は自分達がちっぽけな存在であるかのように振る舞います。それが実際ちっぽけかどうかとは別に。これは「フラット」「謙虚」「成果主義」という言葉で説明出来ますが、自分の中で絶妙に違うのでくどい表現をしてます、

自分達のやる事を正しいと信じる。または正しい様に周囲に肯定する事がマネージャーの責任と思い違うと、結果誰かの信頼を徐々に失う事に繋がります。チームへの愛情は持ちつつ庇護はしない。矛盾しているように見えて一致している二つの側面を両立できる人は優秀なマネージャーでしょう。

二重人格的な話・・・では無いです

マネージャーとは役割

今回の記事で述べた素養は例えば「営業職に求められるのはヒアリングスキルです」「企画職に求められるのは判断力です」といった話と内容は異なりますが言っている事は並列な話です。
要はマネージャーもどこまでいっても役割でしかないのです。「あの人は営業に向いてる・向いてない」は言えるのに「あの人は管理職に向いてる・向いてない」は急にセンシティブ風になるのが土台おかしい。管理職も数多ある役割の内のたったの一つでしかないのです。

その上で、今回はあくまで私見ですが私の経験の中でこれらを全て満たせている人はマネージャーとして優秀と断言できます。是非皆様が仕事をする上での何かの参考になれば幸いです。

今回は以上!最後までご高覧下さり、誠に有難う御座いました!


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