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冬の静養から、年の瀬の輝きへ ─ 十二月最後・年内最後の七日間つれづれなる肌感(12/25~31)
あけましておめでとうございます。
昨年はnoteお読みくださって有難うございました。
本年も「つれづれなる肌感」どうぞよろしくお願い申し上げます。
12月25日 そっと開いた、新しい扉の向こう側
冬の朝日が差し込むオフィスに着くと、今年最後の出勤日という実感が、ふわりと心に降り立つ。温かいお茶を注いだ。
窓際から見上げる空は冬の澄んだ青。ライスワークという選択をした今年は、思いもよらない景色を見せてくれた。行き交う人々の声が響くオフィスは、小さな社会のよう。一人で進めていける仕事だけれど、交わす言葉の端々に新しい価値観が隠れている。
真っ赤な花を持って帰ってきた。オフィスを彩りそろそろお役御免だった模様。
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夜のコーチングでは、不思議と言葉が溢れ出した。2025年の話から、趣味のこと、長い間心に引っかかっていたことまで、聞かれたことに全て包み隠さず答えていた。もっと言えば、聞かれてないことまで話していた気がする。まるで小さな引き出しの中身をこぼすように語っていた。
12月26日 映画の余韻と、ふんわり香るスパイスの日
冬休みの朝は、子と友人と映画館へ。「はたらく細胞」の世界に夢中になる子の横顔に、小さな発見が灯る。気になっていた謎が解けた時の「あぁ!」という表情が、何より愛おしい。内容を確認するが、正直何がどう良かったのか?聞いてもさっぱり分からない。
わいわいとしたランチの後は、それぞれの冬の日課へ。
子と離れた私は次へ向かう。
年内最後のカレー探訪は、どこか懐かしい空気が漂うお店。
高い天井に目が泳ぐ店内で、初来店の私たちに向けられる優しい言葉が、心をほっこりと温める。口に運ぶカレーは、どこかで出会った味の記憶。懐かしさと新しさが溶け合う不思議な一皿に、すっかり魅了されてしまった。
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12月27日 ぽつりと零れた、心の距離のゆらぎ
朝から本屋へ。カフェでゆったりと読書、という子の提案に胸が躍る。本の提案をされるとこんなに嬉しいものなのでしょうか?読書に夢中の親子だったけれど、偶然で突然の会食の誘いに、子の表情が曇る。「することがない」というぽつりとした言葉に、どこか切なさが滲む。祖父母との会話を「つまらない」と感じる心に、少し寂しさを覚えつつも、怒りではなく理解を選ぶ。
夕方、体の芯がじんわりと痛み始める。体調不良の予感に、心がちぢこまる。急いで帰宅し、明日への不安を押し殺すように、早々と布団に潜り込んだ。途中の作業もあったが、全てを投げ出した。
12月28日 ゆらゆらと揺れる熱に、心が遠くなって
金曜の夜に忍び寄った発熱。やはりか…発熱。年末年始が潰れてしまう不安に、そわそわと指折り数える。診療所の待合室で、我が家の本棚の積読を思い出し、ぼんやりと妄想が広がる。「4、5日も部屋で過ごすなら、何冊読めるだろう」。長い待ち時間の後に告げられた、インフルエンザとコロナ陰性の結果に、ほっと溜息をつく。けれど38度の熱は、私を容赦なく布団の中へと押し込めた。
12月29日 静かな部屋で見つめる、揺らめく光
微熱は執拗に私につきまとう。37度前半だけれど、正直感覚が鈍い。陰性という結果が本当なのか?と疑う気持ちも、正直あった。家族を守るため、自主隔離。一人部屋で過ごす選択をする。窓から差し込む冬の日差しを眺めながら、この静寂が持つ意味を考えていた。本を開くも集中できない。
12月30日 本の海に浮かぶ、ゆるやかな時間
熱は下がったものの、すっきりしない体調が続く。デジタルから離れた週末は、思いがけない贈り物をくれた。38度を超えた日は文字すら目に入らなかったけれど、今日は本の世界に浸ることができた。三度の食事を気にしなくていい気楽さも、密かな幸せ。
年末年始で戻ってきた夫とも距離を置き、一人静かに自室で過ごす。午後からはパソコンに向かうも、いつもの日記が書けない。休んでいた(というより書く気になれなかった)毎日の感覚を後からなぞるのは、まるで違う物語を紡ぐようでなんか違うという違和感ばかり。
12月31日 ふわり広がる、年の瀬の温もり
数日の引きこもりを終え、近所への挨拶まわりへ。外の空気が、心地よく頬を撫でていく。立ち寄った馴染みのカフェは、今年はメニューのスパイス監修をさせていただいた思い出の場所。スパイスだけでは決まらない美味しさの条件が、全て揃った時の「ふ~う」という長い息。その瞬間を想像するだけで、幸せな気持ちに包まれる。
夜は紅白を見ながらの食事。恒例の2355と共に迎える年越しは、いつもと変わらない安心感を運んでくれた。窓の外で輝く星を見上げながら、新しい年への期待を、そっと胸に抱いた。
今週のstand.fm(スタエフ)
声が出ないと、収録が出来ない辛さ…
年末だというのに、シメのご挨拶すらできませんでした。
お聴きくださっている皆様、大変申し訳ございませんでした。
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