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とりとめのないドラマ感想『おむすび』『光る君へ』『素晴らしき哉、先生!』

10月に入り、ドラマも入れ替わり始めました。
新たに始まったドラマ、今放送されているドラマ、いくつか感想を。

『素晴らしき哉、先生!』
10月6日の第8話で終わるんですね。
ちょっと早いけど、可もなく不可もないドラマでした。

生徒が闇バイトに加担しそうになるエピソードあたりは、現代社会ゆえの若者の陥りやすい問題を取り上げてあったかもしれません。とはいえ、話の展開は深くならずに済ませている感じでしたが。

生徒の沢井谷玲奈(茅島みずきさん)が働いている夜の店に通う金持ち(?)の吉沢誠(田口浩正さん)が、金にものを言わせて体の関係を迫ったり、逆ギレして脅すシーンは、田口さんの怪演がインパクト大。
田口さんも以前は少しぽっちゃり気味でおちゃめなキャラが多かったように思いますが、今回は気持ち悪くて怖い⋯。
『燕は戻ってこない』で気持ち悪いおじさん役をした酒向芳さんを思い出させるようなキモ怖系。

役者さんってすごいですね。

それにしても、ラストに向かって大きな盛り上がりがなかった分(教師を続けるかの岐路に立たされる程度)、少し物足りない気がするのは、全8話にいろいろ押し込まざるを得なかったのでエピソードが浅くなってしまったのかな。

主人公りおを演じる生田絵梨花さんも綺麗な良い先生で(先生にしては綺麗オーラがすごいけど)、りおの家庭はパパ(高橋克典さん)、ママ(田中美佐子さん)、妹(内海誠子さん)みんな仲良しで経済的にも裕福な、絵に描いたようなキラキラした幸せ家族。

生田絵梨花さん自身が人気アイドルということもあり、なんだかんだで「良い役」をあてがってもらったな~という印象でした。

『おむすび』
NHKの朝ドラ『虎に翼』が終わり、『おむすび』が始まりました。

橋本環奈さん主演(ヒロイン)で、脚本は『正直不動産』『パリピ孔明』『ハコヅメ』などの根本ノンジさん。

『虎に翼』からの切り替えで、たいてい前の作品の余韻を引きずって新作に入るので、どうしても最初は違和感が出ます。

特に『おむすび』は20年前の平成(結構昔)とはいえ、これまでの朝ドラの中では現代版のほう。

始まって一週目が終わりましたが、こちらもまだ少し見るコツをつかめていない感じ? 

わかりやすい伏線、コミカルさを出したベタな会話、結(橋本環奈さん)の心の声、テロップの文字(登場人物名や年代)、などが、なんとなく陳腐な印象はありました。

コミカルなシーンにしても、民放ドラマのコメディとNHK朝ドラのコメディでは、笑いの振り幅や上限が違ってて加減が難しいのかな?(弾けにくい?)

「真面目」の枠内で笑わせる、というのは難しそう。

まぁ、本ドラマはコミカルさだけでなく、「震災」のテーマも絡めて進めていくように思われますから、シリアスモードも所々すでに見受けられていますよね。

オープニングは、なんだか中途半端に昔の時代だからか、『虎に翼』みたいなレトロおしゃれ感もなければ、『らんまん』のような自然&ファンタジー感もなく。

ドラマの内容(時代やテーマ)によるので、『おむすび』はギャル風&職業コスプレみたいな仕上がりになったのかもしれませんが、イラストといい、ヒロインの動かし方といい、ちょっとポップすぎる感じがかえって幼稚に見えたりしました。

朝ドラを見始めたのはここ5年ぐらいですが、その中で好きだったオープニングは
『おかえりモネ』(BUMP OF CHICKEN)
『らんまん』(あいみょん)
『まんぷく』(ドリカム)
『半分、青い。』(星野源さん)
そして
『虎に翼』(米津玄師さん)
です。

なんやかんや少し辛口になってしまいましたが、ストーリーのほうは根本ノンジさんを信じて今後の展開に期待します。

『光る君へ』
9月29日放送の第37回「波紋」の回。
中宮・彰子が、まひろの書いた物語を冊子にして一条天皇に贈りたいと言い出してから、女房たちも総出で豪華本を手作りで作るシーン。とても見応えありました。

私も本が好きなので、こういうシーンは大好き。目を見張るものがあります。
色のついた紙を紐で綴じ、きらびやかな表紙で包み、定規をあてて裁断するー。
女房たちがせっせと冊子作りにはげむ姿にはゾクゾク、ワクワクしました。
私もこの女房たちに加わって製本したい!

あさイチ(9月30日)の「『光る君へ』に惹かれるワケ【大河ドラマコラボ】」で、吉高由里子さんが「この場面は一つ一つのシーンを丁寧に作ったので一日がかりで撮影した」と話していたので、なるほどな、すごく緻密なシーンだったのはそれだけ時間をかけて(その場面を)作ったんだなと思いました。

大河ドラマで平安時代を描くことに当初はいろいろと不安もあったでしょうが、始まってみると、美しいシーンや音楽による演出によって、人間模様や感情の機微、平安時代の文化や生活ぶりがまことしやかに表現されていて、すごく見入ってしまうほど。魅惑的な雰囲気を放っていて、ハマる人にはハマる作品になったのではないでしょうか。

大石静さんも「あさイチ」の「光る君へSP」に出演されていて、いろいろとドラマ秘話を話されていたのが興味深くて面白かったです。

この間始まったように思えた『光る君へ』も残すところあと約3ヶ月。 
雅な平安の時代をもう少し楽しめそうです。



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