前提共有して「エイっ」と決める(vol 209)
グダグダ言わんと、前に進もうや
何かを決める行為には勇気がいります。
まして、3か月後の人員計画、半年後の生産数量や設備台数計画はますます不透明。お客様の需要変動、新製品の売行き、誰も正確な情報は分かりません。
かといって、誰かが決めないと前に進まない。で、決めるのがリーダー。
人材採用や教育には時間がかかります。事前準備を怠ると痛い目に遭います。
2か月後にはお客さんからもう少し精度の良い需要見通しが出るから、と意思決定を先延ばしすれば他社とのスピード競争に負けてしまいます。
「この数字は今後どう変化するか分かりません」生産計画の数字を躊躇する担当マネジャー。それでは会社組織全体がフリーズしてしまう。
マネジャーを勇気づけて、意思決定の背中を押すのも拠点長の役割です。
彼の口からは「決めて下さい」が今にも出そうなのは百も承知です。
自信がなかろうと、あなたの役割と言われて意思決定を強要される本人にとっては背中を押されたと言うより蹴とばされたと感じるかもしれません😅
「あなたが一番分かってんのやろ」
「誰も正解なんて分からんし、状況変ったら、修正したらええやんか」
「責任取れとは誰も言わへんから」
関西弁のノリを英語に訳して1on1。ガンバレ〜と説得。
今ある手元のデータや情報もとに、「エイっ」と決める。
示された情報、みんなが信じて前進するしかないんですよね。
たとえ間違っていたとしても、誰も責めないと合意する。
その共通認識を組織の中で醸成するのが拠点長の私の役割。
(上司責任だったり)共同責任の考え方を浸透させて、心理的安全性を高めれば、
其々の役割を担うマネジャーの意思決定スピードが上がるはずです。
とはいえ、根拠レスのスピード意思決定を許す訳にはいきません。
スピード感を持った意思決定のために合意しておく大切なことは一つ。
・意思決定をした時の前提条件を明らかにして共有すること。
将来、状況の変化が起きた時、前提条件の相違点がどこにあるかが明確なら全員の納得性を得られます。前提条件の認識不足や問題点も分析できます。
振返りの材料をきちんと残すことで学びのレベルが大きく向上するのです。
「あ~、あの時、こうしておけばよかったな。」漠然と考えるのが後悔。
「あの時、この情報を分析すればよかった。」と特定できれば学びの機会。
良かったところ、足りなかったところが後から判るようにしておけば、授業料を払うことになっても組織は成長する。
大コケ、致命的チョンボをしなければチームで挽回できる。
拠点長は挽回不可能を避けることだけ考えておく。
「チームワークがあれば、これで行ってもなんとかなる。大丈夫」
チームメイトを信じる一方で、根拠レスではないこと。
意思決定の背景をみんなが理解、共有することを狙った社内ツイートです。
実は私自身もグジグジと考えるチキンハート。
それでも他人には厳しく、あなたが決めなさい、とマネジャーに要求。
正解がない環境の中でも、スピードを上げて意思決定して前進する。
マネジャーの全員がロジカルな前提を持ち、相互信頼で支える習慣。
そんな組織をめざす拠点長の夢の一部です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。