変化点を探る (vol 178)
特に問題ありません
と答えることが問題です!
因果関係、と言うように、原因があって結果があります。
トラブルには必ず原因という種があります。
問題発生という「結果」が見えているところには必ず「原因」があるとして周囲を見渡す必要があります。今までなかった問題が出たのは、原因となる「何か」が変わった(変化した)からです。
このところ、「人」の観察をお願いした発信が多かったのですが、製造拠点では「設備」や「モノ」や「事象」への観察もか欠かせません。
ここでも、「観察」の対象は「変化」です。何か変わったこと、変化したことはないか、と感受性を働かせるのです。
問題解決や改善活動に必要な「分析」と呼ばれる活動も、「変化」への気づきが最初の一歩です。
とはいえ「変化点管理」とか「変化への感受性」を持ってと言っても、
「面倒なことを言っているな〜」「そんなこと分かっている」
と思われるだけで、なかなか浸透してくれません。
拠点長が「あるべき論」を言っていると思われたら、共感よりも抵抗感が前に出て、そこで周りの思考が止まってしまうのです。
そこで私がとっている対応の一つは、
「最近変わったことない?」と質問された時の、
「別にありません」「特にありません」との返事は「禁止しよう」
を工場のみんなと約束します。
難儀な拠点長は、「見つけた変化」を話してくれるまで、しつこく質問をする。
これを諦めず続ける、心がけることで、「小さな変化を探す」「変化への感受性を育てる」習慣づけにつながるのだろうと思います。
「しつこく質問する人は嫌われる」
かもしれませんが、目的成就のためには必要なことでしょう。
Unfortunately, product quality problems and minor injuries on the production floor have increased recently.
Faced with a situation that has not existed before, the question, "What has changed?" is answered with, "No particular change."
Is it really so?
If there is a "cause" for all events, there must be a "change point where the cause was born" in the current rash of troubles.
In order to fundamentally solve the current problem, it seems necessary to sharpen our sensibility to find "change points".
残念ながら、製品品質のトラブル、生産現場で小さな傷害が増加しています。
今までになかった状況に直面して、「何が変わったのだろう」との質問に
「特に変化はありません」の返事が返ってきます。本当にそうでしょうか?
全ての事象に「原因」があるとすれば、現在のトラブルの多発にも、
「原因が生まれた変化点」がどこかにあるはずです。
現状の問題を根本的に解決するためには、「変化点」を見つけ出す感性を磨く必要がありそうです。
設備の変化、モノの変化、事象の変化。小さなことにも「アレっ?」と気づくよう、感性を研ぎ澄ませること。毎日工場を巡回することで、練習ができます。
この練習を「人」に向けるようになれば、現場のミスにも気づき易くなります。
加えて、「承認」「アクノリッジ」「褒める姿勢」といった、人材の成長に結びつく「人の変化」への感受性を持った「上級者」への道につながります。
私のnoteの記事、変化、上達して来ているでしょうか?
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。