ボディマップ形成で肩甲骨の可動域改善+疼痛予防・改善。意識しにくい肩甲骨を意識させる運動
世の中には、関節の可動域改善や柔軟性の向上、パフォーマンスアップなどを目的としたトレーニングやストレッチ、リリースが数多く存在します。今回紹介するのは、いわゆる体性感覚刺激を生かしてボディマップを形成して、可動域の改善、疼痛の予防・改善を目指していくエクササイズを紹介したいと思います。
自分の体をいかに自由自在に扱えるか、自分の体をいかに認識しているか、自分の身体の状態をどの程度把握しているか。
こうした感覚の強化は、スポーツのみならず日常生活でも非常に重要です。これらが不明瞭である、つまり自分の身体の形がわからない(ボディマップが形成されていない)と、脳は筋肉の緊張によって安定性を確保しようとしたり、ケガのリスクを下げるために可動域を制限しようとします。
いかにリラックスした状態で、自分の身体をいかに認識ができるかがとても大切です。今回は「肩甲骨」をテーマにして、実際にどのようなエクササイズを行うべきかを解説します。
肩甲骨はものすごく「認識しにくい」
皆さんは、自分の肩甲骨の位置を正確に把握していますか?
身体の背面にある骨で、構造も複雑な肩甲骨というのは、じつはとても認識しにくい骨の1つです。今、自分の肩甲骨がどれ程度上方回旋しているのか、外転しているのか、内転しているのか。これらを正確に認識・説明できる人はかなり少ないと思います。猫背によく見られる円背の方は、肩甲骨が正常の位置にないという時点で、さらに難易度が高いでしょう。
そんな意識しにくい肩甲骨ですが、肩関節の挙上動作等において、欠かせない存在であるのは皆さんもご存知だと思います。肩甲上腕リズムがしっかりと働かなければ、当然腕は上がりません。肩甲骨が動かず上腕骨に動きを依存してしまうと、インピンジメント症候群につながって肩の痛みが起こったりとか、肩の挙上といったイレギュラーな動作が発生したりなど、さまざまな問題が生じてきます。
お客様の中で肩関節の挙上において健康上腕リズムが働いてくるタイミング(外転60°以降、屈曲90〜100°以降などの時)で肩甲骨がいまいち機能していない。あるいは健常者の方で、屈曲角度170°以降、残りの10°前後がうまく動かない。
こうしたケースにおいて、今回紹介する肩甲骨のエクササイズは一定の効果を発揮すると思います。
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Brain Special Magazine
運動指導者の方へ向けて「脳」について理解し、パフォーマンスを高め機能改善などを行えるように学べるコンテンツです。
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