舌から考える姿勢改善|ストレートネックを改善するためのベロのトレーニング
今回は舌と姿勢の関係についてお話しします。
姿勢が不良になった時、一般的には頭部が前突していくわけですよね。姿勢が悪くなるのにはさまざまな要因があります。運動不足であったり、ご高齢になっていったり、前回お話したようにメンタルや感情も姿勢には大きく影響します。いずれのケースにおいても、姿勢の悪化において首が後に反っていくケースはほぼありません。
この頭部の位置関係に、実は舌のポジションや状態が、大きく関係しているのです。
チンインするための筋肉は極端に少ない
この理由として、ひとつ思い浮かべられるのが四足歩行の動物です。人類は約5百万年前から四足歩行(正確にはゴリラやチンパンジーのようなナックル歩行)から二足歩行へ移行したとされています。しかし、今でも人類の身体には四足歩行だったときの名残があるのです。
例えば、私たちの大半はわき腹を触られるのが苦手です。くすぐったいし反射的にのけぞって防御反応を見せますよね。わき腹は四足歩行のときに死角となるため、感覚神経が鋭敏になっているからだとされています。
四足歩行において、前方を向いて視界を保つには頭を持ち上げる必要があります。一方、頭を下ろすような動作については、重力に逆らわなければいいだけなので大した筋力は必要ありません。
この名残が残っているからかどうかは不明ですが、私たちの身体は僧帽筋上部や肩甲挙筋など、頭を後に反らせるための背面の筋群が多く存在します。一方で、良い姿勢の条件である「チンイン」をさせるのに働く筋肉は、椎前筋しかありません。つまり、そもそも私たちの身体は、筋力だけを発揮してチンインの状態を維持することは非常に困難かつナンセンスなのです。
この話に、舌がどう関連するのでしょうか?
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Brain Special Magazine
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