漫画原作「MECHANICAL OF WARRIORS」


①道路
道路。
N 「幻獣(モンスター)が多量発生した数年後の世界」
停車中のトラック。
N 「世界は復興しつつあった」
トラックの前で人間と幻獣サハギン(半魚人に略)戦闘。身長180cm前後で、
直立二足歩行型で魚の様な顔、背鰭、尾鰭が存在し、銛や三叉槍(槍に略)を武器にする半魚人。
N 「これは、武器を持ち幻獣に立ち向かう戦士(ウォーリア)と幻獣に戦いを挑む人々の物語である」
運転手達が銃を持ち、応戦。    
運転手1「トラックを守れ!」
サングラスの運転手が拳銃を撃つ。
運転手2「分かった!」
帽子の運転手2が散弾銃で攻撃。
半魚人の1匹が銛を運転手達に投げる。
運転手1「ウッ! 」
足に直撃。
運転手2「大丈夫か? 」
駆け寄る。半魚人の投げる銛や槍の攻撃で運転手達が倒され、劣勢。
運転手2「此処で死ぬのか」
額に汗をかく。半魚人達が運転手達に接近。
半魚人達に、ロングソード(剣に略)を持った謎の影が素早く接近。瞬時に、数匹を斬り倒す。影を見る半魚人達。
結 「よう! サハギン共」
剣を持った影の正体の少年射鹿結(いるかゆう)が出現。
M203A2付きのM4カービン(小銃に略)をスリングし、ポンチョを着て、SPCとPALSを装備、足のホルスターにグロック19M(拳銃に略)を納め、腰にソードベルト、左腕に中央に大きな天然石のある腕輪をしている結(イメージ吉沢亮)。
結 「俺が相手になる」
剣を横木の構え(註1)で構える。半魚人達も槍を構え直す。
結 「来な」
結の鋭い目のアップ。
3匹の半魚人が、結に襲い掛かる。
結 「甘い! 」
1匹目の半魚人の攻撃を回避。
結 「ハッ!」
唐竹割りで1匹目を、斬り倒す。
次に襲い掛かって来た2匹目を素早く袈裟斬りで倒す。
結 「トォウ! 」
突進して来た3匹目を逆袈裟斬りで倒す。
結 「!? 」
背後に半魚人がいる事に気付く。背後の半魚人が襲撃。
結 「何の! 」
脇構えに変えて、半魚人を横一閃で斬り倒す。
結 「まだいるな」
半魚人が多数いるのを確認。
結 「かかって来い!」
横木の構えに直す結。
襲い掛かる半魚人達。しかし、無数の銃弾が被弾し倒れる。
結 「何! 」
驚く結。銃弾の方向を見る。ミニミ軽機関銃(軽機関銃に略)を構える村雲太一(むらくもたいち)がいた。自衛隊の鉄帽、迷彩服、防弾チョッキを装備、足のホルスターに9mm拳銃を納める太一(イメージ岡林裕二)。
結 「たっさん! 」
駆け寄る。
太一「話は後だ! 」
結 「! 」
上空をUH‐2ヘリ(ヘリに略)が飛行。研究所防衛隊の隊員がロープで降下、戦闘を展開。鉄帽、迷彩服、防弾チョッキ、20式小銃(小銃に略)、SFP9(拳銃に略)の陸上自衛隊の普通科隊員の装備の隊員達。
陸上では、機銃付きの高機動車が到着。隊員が機銃で半魚人達を攻撃。
下半身の高機動パワードスーツ(外骨格に略)のアップ。
外骨格を装備した隊員達(他の装備は前述の隊員と同じ)が半魚人達と素早く走り戦闘を展開。
結 「成程、俺達も戦闘再開だ! 」
小銃を構える。
太一「そうこなくっちゃ! 」
小銃と軽機関銃を撃つ二人。
戦闘の様子をカメラ付きドローンが撮影。

②研究所・司令部
防衛開発研究所(研究所に略)の司令部。大型スクリーンにドローンが撮影した戦闘の映像が映し出される。スクリーンの下で、パソコン、通信機器、分析機器があり、研究所の所員達が使用。
戦闘の様子を見守る所長の角田慧(かくだあきら)、白衣を着て鋭い眼光の慧(イメージは岸田森)。
所員1「角田所長! トラックを襲撃した幻獣を防衛隊、村雲客員隊員、射鹿結が撃退しています! 」
眼鏡の所員が報告。
角田「あれが、射鹿結か」
スクリーンの戦闘中の結を見て言う。

③道路
戦闘が終了。
出発するトラック群。
結 「たっさん! セットシティーで会わせたい人がいるって言いながら、俺を置いてけぼりって、どういう意味! 」
デフォルメ調で怒る。
太一「スマン! 別件で忙しかったんだ」
平謝り。
結 「そうじゃないでしょ!」
デフォルメで怒る。
太一「勘弁して」
謝る。
結 「良く早く此処に来れたね」
落ち着く。
太一「研究所の監視カメラが、トラックを襲撃していたサハギンを発見して、俺と防衛隊が一緒に出動したんだ」
結 「そういう事か」
結の脇を外骨格の隊員が通過。
結 「アッ、強化服」
岩田「高機動パワードスーツだ」
岩田が返答。外骨格を装備している防衛隊隊長の岩田、凛々しい歴戦の勇士の風格の岩田(イメージ石黒英雄)。
太一「この人は、研究所防衛隊の隊長岩田さんだ」
結に岩田を紹介。
岩田「村雲さん、この少年と知り合いか」
結 「すいませんでした。俺は射鹿結といいます」
岩田「射鹿結!? 」
驚く。
隊員1「おい! 聞いたか? 」
隊員2「NOTEシティーでドラゴン倒して、アクリエットシティーの幻獣を全滅させた伝説の戦士だぞ」
近くの隊員達も反応。回想、1作目(註2)、3作目(註3)の戦闘シーン挿入。
結に隊員達がどっと押し寄せる。
結 「俺って、伝説が独り歩きする男! 」
苦笑い。
太一「スマンな。セット防衛開発研究所に来てくれないか? 例の会わせたい人も居るんだ」
結 「分かったよ、有名人は辛いねえ」
頭に手を当てて言う。

④研究所・入り口
入り口。「セット防衛開発研究所」と書かれたプレート。二名の防衛隊の隊員が警備。脇に平屋の建物。
結と太一が乗った高機動車が入り口を通過。

➄研究所・敷地内
敷地。4、5階建ての建物が複数存在。東側には車輛を格納する大型の格納庫とヘリパッドが存在。防衛隊のヘリが着陸。
敷地を結と太一が歩く。
太一「ここは、元は電子機器の会社の建物群だったが、セットシティーが買い取って、
研究所に改装したんだ」
結 「成程」
太一「研究所で対幻獣用の各種銃器や防衛ロボット、戦闘車両の研究と開発をしてる」
結 「ここの治安が良い訳が分かったよ」
笑う。

⑥研究所・ドア
ドア。『所長室』と書かれたプレート。

⑦研究所・所長室内部
内部。中央に、役員用デスク。デスクには、パソコンと慧と甥(イメージ鈴木福)の写真。脇に書庫やソファー、壁に設計図や地図。デスクに慧が着席。
声 「射鹿様が来られました」
慧 「うむ、通したまえ」
結が入る。
結 「射鹿結です」
慧 「私が、この研究所の所長の角田慧です。貴方の事は客員隊員の村雲太一君から、よく聞いています」
結に近付く。
結 「成程、たっさんって、結構忙しんだな」
脳裏に太一。
慧 「どうぞ、ソファーへ」
ソファーに座る。
結 「私を呼んだ要件はなんでしょうか? 」
慧 「高人類(ハイヒューマン)の情報を教えてください」
結 「!? 」
驚く。
慧 「貴方が遭遇し戦った幻獣を操る平行世界の人間高人類の情報が欲しいのです。今後この世界の人間が生き残る為にも! 」
回想。1~3作(註4)に登場した覇奈、次瑠、浪紗の場面と戦闘シーンの挿入。
結 「そう言う事だったんですね」
腕組して言う。
慧 「他の都市でも、幻獣を操る人間が目撃されています。何れは、圧倒的な戦闘力を持つ高人類との一戦は避けられない! 」
回想。1作目の結と覇奈が激突シーンの挿入。
結 「分かりました。私の持つ高人類の情報を提供します」
慧 「有難うございます! 」
一礼する。
結 「あれは? 」
デスクの写真に気付く。
慧 「甥の依生(いお)です。両親は幻獣多量発生時に亡くなって、私が親代わりで育てています」
結 「そうだったんですか」
俯く。
慧 「? 」
電話が鳴る。ソファーから立つ慧。
声 「研究所周辺に、幻獣出現しました」
慧 「司令部に行く! 」
結 「私も行きます」
結も立つ。

⑧研究所・司令部
司令部。慧と結が入る。太一もいる。
慧 「状況は? 」
所員1「研究所の郊外の森林にサハギンが多数。岩田隊長が向かっています」
振り向いて言う。
結 「人間を襲わないのか? 」
太一「嗚呼、おかしいぜ」
慧 「最近、研究所の周辺を幻獣が襲撃している。何かあるな・・・」
鋭い眼光。
所員2「所長! 警備班より、研究所に怪現象が起きていますと報告が! 」
慧 「何? 」
痩せた職員が報告。
所員3「研究所の監視カメラに怪現象が映っています! 」
ショートカットの女性の職員が報告。
慧 「スクリーンに映せ! 」
スクリーンに怪現象。研究所の上空に少女が浮かぶ。上空に高人類の境堵(ケイト)いる。長身で白半袖のセーラー服の境堵(イメージ梅澤美波)。
慧 「!? 」
驚く。
境堵「我が名は境堵。高人類」
所員達に呼びかける。所員達に緊張が走る。
慧 「あれが、高人類! 」
額に汗。
結 「たっさん! 何時でも出撃できる準備しといて」
太一、コクリと頷く。
境堵「我らに抗う人間達よ。今すぐ、武器と科学技術を捨てて降伏せよ」
慧、研究所全体のスピーカーに通ずるマイクを持つ。
慧 「よく聞け! 高人類! 私達はお前達に決して屈しない! 」
境堵「ならば、お前達が愚かであるか、身を持って味わうが言い」
ホールが開き、研究所に無数の半魚人とキマイラ(合成獣に略)が出現。全長4m前後、頭部と体がライオン、肩から山羊の頭、尻尾が毒蛇の合成獣。
結 「この手があったか! 」
慧 「防衛軍に連絡できるか?」
所員3「通信が妨害されて、出来ません! 」
所員が返答。
慧 「有無! 研究所は、我々で守るしかない!」
結、太一、所員達を見て言う。
慧 「非戦闘員の職員はシェルターに退避! 警備班は施設を守れ! 車両班は待機! 残った防衛隊は研究所を守れ! 」
結 「我々も手伝います! 」
慧 「有難う」
礼を言う。
慧 「よし、皆! 幻獣と高人類共に、目に物見せてやろうじゃないか! 」 
所員達に鼓舞。

⑨研究所・敷地内
敷地内で合成獣と半魚人達が暴れ回る。
上空に境堵。
境堵「愚者が来たか」 
結と太一、防衛隊の隊員達が到着。
結 「さあ、幻獣共かかって来い! 」
小銃を構える。
太一「戦士をなめるなよ! 」
合成獣達に軽機関銃を向ける。
境堵「此処に来た事を後悔させてやる」
結と太一を冷酷な表情で見る。
境堵「殺れ」
襲い掛かる合成獣達。
結 「ウォー!」
立ち撃ちで、合成獣を撃つ。次々と被弾し倒れる合成獣。
太一「喰らえ! 」
槍で襲い掛かる半魚人達に軽機関銃を撃つ。被弾し倒れる半魚人。
隊員達も小銃で合成獣と半魚人達を攻撃。
合成獣から、結達に火炎攻撃。
結 「回避! 」
近くの巡回車に隠れて、火炎攻撃を回避。
太一「どうする? 」
しゃがみ込む二人。
結 「手榴弾だ! 」
手榴弾を取り出す。
結 「喰らえ! 」
手榴弾を合成獣の群れに投げ、大爆発を起こす。

⑪研究所・司令部
司令部。
所員3「所長! 研究所周辺の幻獣の数が減少中! 」
慧 「油断は禁物だ! 」
一喝。

⑫研究所・敷地内
敷地。
銃器で戦う結と太一。
境堵「滅びの時だ」
ホールが開き、幻獣水虎の群れが出現。全長5m前後で河童の様な姿、短い嘴、手足に水掻き、体が鱗で覆われ、亀の様な甲羅、パキケファロサウルス(註5)の様な石頭を持つ水虎。
太一「水虎か! 」
驚く。
結 「俺達の知ってる水虎じゃない! 」
境堵「私が強化しておいた。行け、水虎」
結達が、水虎に小銃を撃つ。
結 「喰らえ! 」
水虎が甲羅で銃弾を弾き返す。
結や太一に向かって、石頭で頭突きを決行。
結 「退避! 」
二人回避。水虎巡回車に直撃し、吹き飛ばす。
太一「なんてこった」
額に汗。
同じく敷地内の隊員達も苦戦。
隊員3「所長! このままでは、我々の不利です!」
無線機(註6)で連絡。

⑬研究所・司令部
司令部。
慧 「切り札を使う! 」
無線機を使用。
慧 「車両班! 出撃準備! 幻獣にクロス(註7)を打つぞ!」

⑭研究所・格納庫
格納庫。
シャッターが開き、10式戦車(戦車に略)の編隊が出撃。
声 「車両班出撃します! 」
出撃する戦車。
慧 「次は、ドローン隊だ! 」
格納庫から擲弾搭載のケルベロスGLH隊(ドローン隊に略)が発進。
戦車群の上空をドローン隊(註8)が飛行。
慧 「車両班は格納庫と研究所の裏側! 」
戦車のアップ。
慧 「ドローンは敷地内の隊員の救援! 」
ドローン隊のアップ。
格納庫に浸入する水虎の群れ。
待ち構えていた戦車の主砲が発射、被弾して倒れる。

⑮研究所・敷地内
敷地。
結達が苦戦。
結 「コイツの出番か」
剣を見る。脳裏に前作のユニコーンのライアン。
隊員3「アレは? 」
上空を見る。
ドローン隊が登場、水虎に擲弾を発射。被弾し倒れる水虎。
結 「科学の力は凄いぜ!」
結達も小銃を撃ち反撃。
結も小銃から擲弾を発射。水虎に命中、土煙を上げて倒れる。
結 「! 」
結に突進する半魚人。しかし、銃弾が被弾し倒れる。
岩田「遅れて、スマン! 」
小銃を持った岩田が合流。
結 「恩にきるぜ」
笑顔の結。
幻獣達に向かい、結膝撃ち、岩田立ち撃ちで小銃を撃つ。太一も軽機関銃を撃つ。
ヘリ、高機動車、外骨格の隊員も戦闘に合流。
戦闘が不利と判断した境堵飛び去る。それを見た結。
結 「たっさん! 力貸して! 」

⑯野原
野原。境堵が着地。
境堵「? 」
高機動車が到着。結が下車。
境堵「お前か」
結 「お前達と戦うのが定めでね」
二人の眼のアップ。
結、脇構えの体勢。
結 「喰らえ! 」
剣から三日月型のビームを数発放つ。
境堵、三日月型のビームを弾き返す。
境堵「返してやる」
脇にあった水溜から、水龍が出現。結に襲撃。
結 「何の! 」
腕輪からバリアで防御。水龍消滅。
境堵浮上。上空で光球を連発して撃つ。
結、バリアで防御。
結 「行け! 」
腕輪から磁力線を放ち、境堵を拿捕。
境堵「甘い」
両手を広げて、磁力線を解く。
境堵「!? 」
顔を上に向けて結が剣を上段に構える。剣から大きな気功弾が発射。
気功弾が直撃し、後方に吹っ飛ぶ境堵。
境堵「油断した」
結 「止めだ! 」
八相の構えで剣を振る。剣から、炎の不死鳥が出現、境堵に体当たり。
結 「行け! 」
しかし、境堵の前にバリアが発生し、不死鳥消滅。
結 「お前は! 」
上空に高人類の次瑠。高級スーツを着用している次瑠(イメージ玉木宏)。
次瑠「司令官がお呼びだ。新しい作戦だ」
境堵「了解」
地上の結を見た後、二人消滅。
結 「消えたか」
剣を強く握る。

⑰研究所・司令部
司令部。結が帰還。
結 「スマン、境堵を逃した」
太一に駆け寄る。
太一「お前が生きてれば、それで良いよ」
笑う。
結 「所長、改めて高人類の情報について、協力します」
慧 「結君、有難う」
一礼する。
岩田「今日の戦闘で負傷した隊員達が結構いるんだ。一緒に研究所の警備を手伝ってくれないか? 」
間に入る。
太一「俺いるのに~」
残念がる。
岩田「スマン、忘れてた」
一同笑う。
結 「高人類達、何かよからぬ事を企んでいるんじゃ・・・」
皆が笑う中、警戒。

⑱森林
森林。
N 「境堵が撤退した、同じ頃」
ホールか半魚人達が出現。
歩く半魚人達。刀を持った二つの影が半魚人達を斬り倒す。
兄 「幻獣共。俺達の故郷に入り込みやがって」
ウエスタンルックの兄(イメージ若い頃の真田広之)。
妹 「幻獣を操っている人間も気になるしね」
ウエスタンルックの妹(イメージ北野日奈子)。
兄 「故郷を乱す連中は許さんぞ! 」
二人のアップ。そして、「To Be Continued」の文字。

〇説明(注釈)
註1:中世ヨーロッパの剣の構え方の一つ。剣を自分の正面で真横に構える。
註2:1作目=シリーズ1作目の「RISE OF WARIRORS」の事を指す。
註3:3作目=シリーズ3作目の「REINFORCED OF WARIRORS」の事を指す。
註4:2作目=シリーズ2作目の「GATHERING OF WARRIORS」の事を指す。1作目と2作目は、註2と註3で説明している。
註5:パキケファロサウルス=恐竜。中生代白亜起後期の石頭恐竜の一種。
註6:無線機=トランシーバーの事を指す。
註7: 台詞に登場した『クロス』と言う言葉であるが、ボクシングやキックボクシング等打撃系格闘技のストレートパンチの事である。
註8:ドローン隊のドローンのケルベロスGLHは、オーストラリアのドローンメーカースカイボーン・テクノロジーズが開発した40mmグレネードランチャー(連発式)を搭載したドローンである。