UXライターがAIと一緒にUXライティングやってみた
生成AIの発展により真っ先に淘汰されるというウワサのUXライターという仕事をしているものです、こんにちは。
遅かれ早かれ淘汰されるであろうとは思いつつも、自分が発揮するバリューにそれなりの自信もあるので、奪えるもんなら奪ってみろや!というスタンスで生成AIとは少し距離をとっていました。
なのですが。
先日「AI4D Gathering デザインプロセス大解剖 -実務での生成AI×デザインが丸わかり-」というイベントに参加したところ、ほとんどの登壇者の方がUXライティングに触れていたのです…!みなさんのお話を聞いて、さすがにこの辺りでキャッチアップしないとまずいんじゃないの?と思いました。
そこで今回は、自分がUXライティングにAIを使ってみたらどんな感じになるんだろう?みたいなところを、ちょっと書いてみたいと思います。
What to sayとHow to sayを分ける
UXライティングにAIを活用する上で私が大切だと思っていることは、What to sayとHow to sayを分けて考える、ということです。
What to sayとHow to sayって何やねん、という話なのですが、文章書いたり何かを伝えるという行為において、そのプロセスは大きく2つに分かれます。
それが「What to say(何を言うか)」と「How to say(どう言うか)」です。
このWhat to sayとHow to sayのどちらを今、AIに任せているか、を意識しながらAIを使うのが良いのではないかと思っています。
実際にAIと一緒に考えながら、具体的に説明していきます。
今回は「間違ったパスワードが入力された場合に表示するエラーメッセージ」をAIと一緒に考えてみたいと思います。
まずはそのままお願いしてみると、こんな感じでした。
いきなりそのままUIで使えそうなテキストが出てきてマジで職を失うのではないかと震えますが、これがAIにWhat to sayを考えてもらっている、という段階です。
間違ったパスワードを入力したユーザーに対して、「何を言えばいいのか?」をAIに考えてもらった結果が、「正しくないのでもう一度試してください」だった、ということになります。
では、もう一方のHow to sayとは一体何なのか。ここで、What to sayで考えたテキストを、もっとカジュアルで、ユーモアを感じさせるメッセージにアップデートしてくださいとお願いしてみます。
外資系IT企業のUXライティングのような、カジュアルでユーモアを感じさせるエラーメッセージになりました。
さらに追加で5案お願いしてみます。
ここまでで、次の7案のメッセージが出来上がりました。
この7案ですが、すべて言っていること(What to say)は「パスワードが正しくないので、もう一度入力してください」ですが、その表現の仕方(How to say)がすべて異なっています。
これがWhat to sayとHow to sayの違いになります。
AIはHow to sayを考える方が得意
今回の事例を見てわかる通り、AIはHow to sayを考える方が得意なのではないかと、私は思っています。
同じエラーメッセージでHow to sayのパターン出しを何度か繰り返していたのですが、「若い女性にウケる感じで」とお願いしたところ、こんなテキストが出てきたことがありました。
パスワードが!!!!!
おしゃれじゃない!!!!!
自分が10,000時間考えても思いつかなそうなエラーメッセージです。当然このまま使えるかというと使えるレベルではないのですが、アイデアの発散という意味では、めちゃくちゃ役に立つインプットになる気がしまします。
そもそもAIというのは組み合わせの提案だと思うので、改めて言葉との相性の良さを実感しました。
今回はまずはちょっとAIを触ってみたという感じだったのですが、次はもう少し実践的でビジネスに役に立つような使い方を考えてみたいと思います。
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