それをどう見ることができるか。【ひねくれ育児日記】
お風呂を沸かしている間、いつものように引き出しの中のものを全てぽいぽい出して投げていた息子。叱る気力もないまま側にいると、転がっていたFranの空き箱が目に入る。何となく、さらに手近に転がっていた積み木の一本を入れて、息子に渡してみる。
息子は箱を振って、中に何か入っていることを知る。中に手を突っ込んで、中身を取り出そうとする。蓋の部分はもう潰れていたから、きちんと閉まってはいない。しかしFranの箱は結構薄いので、手が奥まで入らない。それでも突っ込み続けると、だんだん箱が破れていく。それでも取り出せない。箱をひっくり返すと出てくるよ、とやってみせようとするが、私が箱を触ろうとすると嫌がる。そのうち風呂が沸いた合図の音がしたが、あまりに集中しているので止めずにそのまま見ていた。
しばらくすると、息子は箱をがしがしと振り始めた。すると上から勢いよく積み木が飛び出た。振っても音がしなくなったものの、積み木を見失っている息子に、ここにあるよ、と指差して教える。すると今度は、積み木を再び箱に入れようとし始めた。ただ、積み木は少し平べったい形だったので、向きが違うと入らない。しばらく入らずに、無理やり押し込んでいたが、何かの拍子に正しい向きになり、うまく入った。すると今度は、再び振って積み木を出そうとする。しばらくの間、それを繰り返していた。
空き箱と積み木1本。それだけで、こんなに楽しめるのか。
親の方が想像力を試されている気がする。
こんなに、特別なものが何も出てこない話は、書いておかなかったらきっと忘れてしまう気がする。
食事用のハイチェアに自分で登った。
指を差すようになった。
絵本の犬のページと、図鑑の犬のページと、本物の犬を見て「わんわん」(「わぅわぅ」に近い)と言うようになった。