悪役列伝 インスパイア大佐
「インスパイア大佐」は「ビデオ戦士レザリオン」に登場する悪役です。声優は森功至さんです。
キャラクター原案 は漫画家の居村真二さん。アニメーションキャラクターデザインは本橋秀之さんです。
悪役側としては、ビデオ戦士レザリオンで最初から最後まで登場した唯一のキャラクターです。
月面反乱軍の軍部トップとして反乱軍最高指導者のゴッドハイド博士に仕えていましたが、ゴッドハイド博士との会話はあまりかみ合わず、ゴッドハイド博士とおべっか使いのインスパイアの会話はまるで宇宙戦艦ヤマトのデスラー総統とヒス副総統のようでした。
作戦は連戦連敗でしたが、特にゴッドハイドに見捨てられることもなく物語中盤まで過ごしますが、ゴッドハイド博士の弟子のマーチがジャーク星人に操られて火星に出向いたゴッドハイド博士を暗殺したあたりから人生の流転が始まります。太陽系のエンペラーに就任したと宣言するマーチに命乞いしたインスパイアは月基地司令官に任じられ反乱軍を「最強の軍隊にします」と宣言して火星から月に逃げ帰ります。しかしマーチがレザリオンに敗れ戦死したと報告を受けると「こりゃ出世のチャンスだぞ」「そうなれば最高なのだロマンなのだ」「ジャーク星人を始末」とまで独り言を呟いたところでジャーク星人のガニメデから通信が入ると「今言ったことはほんの冗談」と言い訳します。
ガニメデから「君は太陽系のエンペラーだ」とおだてられると、「そうだ!エンペラーに相応し最強の軍隊にせねば」と月面上で軍事演習を始めます。そこにジャーク星人のエリート兵士ギャリオが飛来し、月反乱軍を一方的に殲滅します。もちろんインスパイアはまたも命乞いして助かりますが、ギャリオが去った後に「私はどうなる太陽系のエンペラーの夢は」と嘆くのでした。この回、インスパイアもナレーションもギャリオも全部担当は森功至さんで、数分間一人芝居されていました。
ジャーク星人の本体が地球に到着したことで、名ばかりの太陽系のエンペラーとして放置されていたインスパイアはジャーク星人の遠征軍の指揮官直接プロミネンス総統に抗議に出向きますが、腹心の部下を斬首されたうえに捕虜収容所の所長に降格処分されてしまいます。怒りに燃えるインスパイアは隠し持ってた反乱軍の主力兵器である戦闘ロボ「ブラックベア」3機を使って蜂起しますが、ギャリオの操る戦闘ロボ「ギャリオサバン」によって簡単に鎮圧されます。
直後に逮捕洗脳されジャーク大帝の寿命を伸ばすライフモスなる物質を探すために地球に侵入するスパイにされます。しかし実績をあげることは出来ず、最終的に月基地の牢獄に収監されます。本人は洗脳が解けておらず牢獄の中でもジャーク星人への忠誠心を口にしていました。最期は月基地へレザリオンが侵攻してきたことに呼応して蜂起した月の捕虜収容所の囚人たちを鎮めろと命令され、「任せておけ」と言って囚人たちの前に立ち「待て待て」と押しとどめようとするも、そのまま押し寄せる囚人たちに踏み潰されて圧死します。番組の迷走の影響を受けた何とも情けない最期となりました。