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MIURA流 登山塾「ippo」

ミウラ・ドルフィンズでは鹿屋体育大学の山本正嘉教授をはじめ三浦雄一郎・豪太親子とともに、より快適に、より安全な登山を行うためのデータを測定し、登山者のための実践的なトレーニング方…
毎週月・水・金曜日の12時に更新!このippoマガジンでは、科学的な根拠のあるMIURA流のトレー…
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2020年4月の記事一覧

登山のためのトレーニング(安藤真由子の基準編)

前回、「トレーニングは、何のためにどこを鍛えているのかを意識して行うことが重要」だとお伝えしました(前回の記事はこちら)。私も登山を通してたくさんの景色を見たい、そして色々なルートからも登りたい、と思っています。そのために、何が重要かを私自身も考えてトレーニングを行うようにしています。今回は私の現状と目標、それに向けての私の取り組みについて、書いてみたいと思います。 登山の特徴は平地でのウォーキングと違い、登り下りのある不整地、そして時間は数時間〜数日にわたる縦走の場合もあ

トレーニングの原則

トレーニングを行う際は、「何のために、どこの部位を鍛えているのか」という意識が重要です。 “登山のためのトレーニングが知りたい!”と思っても、実際に、登山中の何を不安と思っているのか、どういう場面できついと感じるのか、を具体的に思い出し、そこを効果的にトレーニングすることが重要です!そう、まずは自分の弱点を知ることが大事なのです。弱点を知る方法は、先週までの「チェック」でもお伝えしましたが、今週はトレーニングの重要性と意識について改めてお伝えいたします。 【ポイント】 ①「

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山チカラチェック④腹筋力

今日は最後のチェック、体幹の筋力「腹筋」を調べていきましょう!登山では脚を上げる動作の連続のため、腹直筋の下部の筋力が必要となります。意外と知られていないのは、腹筋は登りに比べて下りの方がより優位に働くこと。体幹を安定させ姿勢を維持するために重要な筋です。急な下りの斜面や歩行速度が速くなると負担が増えますので、下りのスピードが気になる方は要チェック! 《必要な物》なし 《チェック方法》①仰向けで頭からお尻までを床につけ、脚を曲げた状態からスタートします。 ②両脚同時に伸ば

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ミウラ・ドルフィンズと私

私がミウラ・ドルフィンズに入社したのは2005年です。有名な登山家でもない私を、なぜ三浦雄一郎・豪太率いるミウラ・ドルフィンズの一員にしていただいたのか。それは出身大学である、鹿屋体育大学の山本正嘉先生の存在があります。 私は学生の頃、自転車競技(ロードレース)に取り組んでいました。長い時で1日200km、時間で言うと8時間ほど自転車の上にいる生活。(登山でもそれくらいの時間、歩くこともありますね!)それと同時に、身体の仕組みに興味があったので、運動生理学が専門だった山本正

山チカラチェック④肩関節

前回まで筋力をチェックしてきましたが、今日はいったん一休みして、肩関節の柔軟性をチェックしましょう!体幹にプラスして肩関節の中でも、特に僧帽筋は姿勢を維持するために大事な筋です。バックパックの重量が増えたり、歩行速度が増すと負担が増えますので、テントや山道具を持って縦走をしたい!と考えている方は特にこの柔軟性チェックが必要になります!では早速測っていきましょう! 《チェック方法》①右腕を上から、左腕を下から背中に回します。 ②両方の指が組めるかどうかをチェックします。 ③反

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山チカラチェック③背筋力

今日はチェックに戻って体幹の筋「背筋力」を見ていきましょう!背筋は、体幹を安定させ、姿勢を維持するために重要です。急な斜面や歩行速度が速くなると、負担は増加します。下りより登りで負荷が強いので、登りに弱い人、重い荷物を持ち上げるのが苦手な方は特にチェックしてみましょう! 《必要な物》ストップウォッチ 《チェック方法》①床に両手両膝をついて、四つん這いの姿勢をとります。 ②左腕と右脚を背中の高さまで上げて10秒間保ちます。 ③次は逆の手脚にして10秒間。 ④②③を1セットと

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新しい挑戦

こんにちは。ミウラ・ドルフィンズの安藤真由子です。MIURA流登山塾「ippo」のコラムとして、私の新しい挑戦も書いてみようかな、と思います。 今日、登山ガイド資格取得のための検定試験過去問題集や、ガイドの教本が届きました。そう、登山ガイド資格の取得を目標に頑張ってみようと決意しました。決意したのはこんなにコロナウイルスによって、生活が大きく変わってしまったのが影響している訳ではなくて、昨年末ぐらいから思っていたこと。そして年明けに決意しました。 山に関わる仕事をしている

山チカラチェック②脚筋力

今日は、体や荷物を持ち上げる際に重要な筋肉である「大腿四頭筋」をチェックしてみましょう!登山をするために重要な脚筋力ですが、その中でも一番大事な部位です。登りでは特に段差が大きい場合に、登り下り共通して歩行速度が増した場合にはより負担が大きくなりますので、ハイキングレベルであれば不安なく登れるけど、ちょっと大きな岩場が続いたり、急な傾斜が続くような山岳地帯が苦手だと感じている方はこの筋が弱いかも?!早速測ってみましょう! 《必要な物》椅子 ストップウォッチ 《チェック方法

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山チカラチェック①腸腰筋

今日から登山を行うための体力チェックとして、弊社が考えた「山チカラチェック」を紹介していきます!  はじめに足の筋力をチェックしてみましょう。今日チェックする筋は「腸腰筋」股関節周辺の筋肉で、体幹と大腿を繋いでくれています。脚部を引き上げるために重要な筋であり、鍛えると登りのスピードもアップするので、上りで息切れがする、人のペースに着いていけない、もっと早く登れるようになりたい、という方はぜひ今の状態をチェックしてみましょう♩ 《必要な物》ストップウォッチ 《チェック方

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ミウラ塾『ippo』web版スタートします!

スポーツの世界では「スポーツ生理学」や「運動生理学」というように、科学的データに基づいたトレーニング方法は歴史が深く、そして豊富にあります。しかし、登山の世界においては、それほど多くのデータがあるわけではありません。そこでミウラ・ドルフィンズでは鹿屋体育大学の山本正嘉教授、山本研究室のゼミ生、三浦雄一郎・豪太親子とともに、より快適に、より安全な登山を行うためのデータを測定し、登山者のための実践的なトレーニング方法を模索してきました。  2014年にはMIURA流「ippo」