3つの好きな映画|東京[街の上で、花束みたいな、あのこは貴族]篇
東京と大阪の街の大きさは全然違う。
大阪に長年住んでいると、東京の大きさをついつい忘れる。
JRの大阪環状線と山手線が同じ大きさの円だと思ってしまうと、大変危険。脳内で距離感を補正せず東京の街を移動すると、目的地までなかなかたどり着かない。。
横に並べると一目瞭然。
環状の大きさが全然違う。東京はとっても大きい。
エッジエフェクト
波打ち際や汽水湖など、海−陸や淡水−海水が混ざり合う場所は、多種多様な生物が共生している。そんな境界際の中間領域に、非常に複雑で豊かな生態系が生まれる現象を『エッジエフェクト』という、とのこと。
東京の地形を眺めると、とても複雑な地形をしていることに気がつく。大阪と比べても一目瞭然。大阪はなんかあっさりしていて、少し寂しい気もするくらい。。
赤坂、麻布、青山あたりは特に複雑。
地形の複雑さと、街並みの複雑さと、格差の複雑さが合間って、これぞまさに人間社会のエッジエフェクト?
反対に、二子玉川ー世田谷、山手線ー荒川区のドライなエッジもとても気になる。。
まさに東京生物多様性。
東京[街の上で、花束みたいな、あのこは貴族]篇
と、いうことで最近観ておもしろかった東京を舞台にした映画を3つ。
複雑で巨大な東京の街で、日々暮らす多種多様な人々の、悲喜交々。
地に足つけるか、飛び立つか。
はたまた地下に潜るか、華麗に泳ぐか。
世代、階層、出自、文化の狭間で繰り広げられる人間社会の生物多様性。
街の上で/2020
下北沢を舞台に、どこにでもある恋人と友達の群像劇。
古着と古本とライブとバーと自主映画。
日常のリアルを映し出す自然な映像がとても心地いい。
押しが強くなく、ぼーっとしながら、だらっと観れる映画。
花束みたいな恋をした/2021
ストーリーだけ聞いても、飛び抜けていい映画になるとは思わない。
よくある話で、まぁTVドラマのような感じだよね、と。
でも、実際に映画をみると、すごくいい映画になっている。
驚くような映像があるわけでもない、息を呑むような音楽があるわけでもない、目を離せなくなるほどの怪演があるわけでもない。
なのに、とてもいい映画だなぁと思える不思議な映画。
学生生活、恋愛、同棲、就活、、どれだけ共感ポイントがあるかによって映画の評価がわかれるような。。
あのこは貴族/2020
3つの映画の中で、一番好きな映画。
地域格差、階級社会、女性をしばる価値観がうごめく東京の街で、懸命に生きる人々の物語。
同じ街にいるのに、違う階層で生きている。
分断しているのか、つながっているのか。いい人なのか、悪い人なのか。白か黒か。でも実際はたくさんのグレーがある映画。
「東京の養分」でとっても印象的な言葉だなぁと。
まさに、東京生物多様性。