言葉を綴ることが好きになった
いつからだろうか
言葉を綴ることが好きになったのは
思い返せば
学生の頃は、国語の授業が得意じゃなかった
本を読むことも特段好きではなかったし
(学校で読書の時間があったから読んでいた程度)
読書感想文だなんてもってのほか
どんな本を読んでどんな文を書けば
いいのだろう?怒られないのだろう?
だなんて、ぐるぐると考え込んでいた記憶がある
受験だって、小論文のある学校は避けるくらい
文章を綴ることから逃げてきた人生だった
なのに、今は
ライターとしてのお仕事を続けられるくらい
言葉を綴ることが好きだ.
そうだ、本を読むようになったのは
自分のコンプレックスと向き合うためだった
わたしは自分の言葉に自信がなくて
人と話すことが嫌で仕方なくて
仕事のメールやLINEを返すのも
何度も何度も文章を考え直して送って
だけど、その文章を見返したら
また不安になって…
そんな不安ばかりの自分を変えたくて
たくさんの言葉に出会えば変われるのではないかと、1冊の本を買ったのがきっかけ.
“西の魔女が死んだ”
この本だった
母と映画を見た記憶があって
すごく素敵なお話だって
自分の祖母との日々を思い出した
素敵な映画だったから
古本屋さんでふと、手に取った1冊だった
本の中には写真なんて1枚もないのに
言葉だけで、目の前に景色が広がる
会ったこともないのに、言葉を通して
登場人物の顔が浮かび、性格がわかる
気づけば1冊を読み終えていて
涙を流している自分がいた
仕事のことしか考えていなかった
社会人なりたての日々
わたしは衝撃を受けたと共に
読書に癒しを求めるようになった
そこから、通勤時間は本を持ち歩くようになり
言葉に触れる時間が増えたのだった
苦手なことが好きに変わることもある
得意かはわからないけれど
素敵な言葉がたくさんある日本に生まれて
言葉を読むことも綴ることも
好きだと思えることが
何よりも幸せだなあと思う