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創作の森 エンターテイナー・ストリート

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甘野充プロデュースの創作に特化した共同運営マガジンです。 共同運営マガジンは、みんなで作るマガジンです。 自作の小説、詩、絵、音楽、動画など、想像力と創造力あふれるアートやエンタ…
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2024年5月の記事一覧

【歴史小説】流れぬ彗星(9)「師と弟子」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

【歴史小説】流れぬ彗星(8)「包囲網」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

【歴史小説】流れぬ彗星(7)「木阿弥」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

【歴史小説】流れぬ彗星(6)「紀州の旗」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

魔境アラザルド12 風の峡谷③

 第一部 五王君    三章 風の峡谷       3 鋭い冷気を孕んだ風をその身に纏わり付かせながら、風刃君サラウィーンは居城をやや離れた峡谷沿いの中空にひらりと舞い立ち、久々の強魔人との手合せに胸を高鳴らせていた。 敵は、己れの強烈な存在感を隠すことなく、彼女を待ち構えていた。 彼の意識の網がこの自分という憎き獲物を、どうあっても取り逃さぬように張り巡らされている。 それにしても、あの男…。 ここまで強い『気』だったか? この魔力の波動のようなものは、今まで

「守りの具体化」(大川隆法「心の指針」より)

いつも記事に目をとめてくださり、本当にありがとうございます。 私の記事では、大川隆法先生の法話・著書の中から、おすすめの作品を紹介しています。 今回は、心の指針「守りの具体化」をご紹介したいと思います! 大川隆法先生は、毎月、「心の指針」という詩を月刊誌に寄稿してくださっていたのですが、シンプルな言葉の中に深い味わいがあり、読むたびに心がじんわり温かくなる作品ばかりなんです。 皆さんにもぜひ、「心の指針」の世界を味わっていただきたく、時々ご紹介させていただいております

【連句コラム1】百韻から歌仙へ

連歌〜俳諧の時代、百韻 (発句から挙句まで一巻を百句で構成する形式) が正式な形体でした。しかし時代とともに俳諧が社会の下層にまで広がってくると、家業もあるしそうそう時間をかけていられなくなりなりました。 それで句の数としては百韻の約三分の一にあたる三十六句の歌仙形体が盛んになり、芭蕉が率先してこの形体を芸術的に完成して以後、俳諧の主流となりました。 歌仙の構成 表六句 発句 脇句 第三 四句目 月の定座 折端 裏十二句 折立 二句目 三句目 四句目 五句目 六句目 月

繋いだ手 ずっと 繋いでいたいのに 時計の音が邪魔をする 電車の発車のアナウンス いつもなら やっときたとなるのに 今は まだ来ないでと 繋いだ手をぎゅっと握る 『電車がきます』 赤い文字が浮き上がる またね そっと手を離し… 手を振る またね 電車は夕日をあびて 走り出す

チカさん(創作手記:1000字)

noteに夢中になるあまり降りる駅を乗り過ごした平日の朝。これもまた幸せの残響であり、そのまま本当の透明を見に行くことにしました。本当の透明は目に見えない? それでもそこに透明な何かがあるんですよね。そうですよね。 ケニュペマー駅で下車してみます。ケニュペマー。なぜだろう? エキゾチックかつエキセントリックな響きです。溶けそうな矛盾の伴侶であり、最も小さい単位を積み重ねることで成立することもありそうな無効の公文書の響きを醸しています。ケニュペマーか。そうか。 駅前広場には

20世紀少女 32

32  海沿いのパーキングに車を止めた。  ハルが壊れかけたワーゲンのボンネットに腰掛ける。  僕はハルにスマホを向ける。

気ままに連句【独吟歌仙】文鳥の巻•満尾

気ままに連句 

独吟歌仙   文鳥の巻 (2022.6.16〜 2024.5.31) 
文鳥の背にまろぶ梅雨の光かな   客人を待つ透明ゼリー 食堂車スパイは背中合わせにて   セリフ飛び交うアイソメ世界 森の淵月へと向かう船を待ち   草の露踏み濡れる爪先 椋鳥の往きつ戻りつ遊歩道   胸ポケットに名札隠して レジに来る今日もクリームパンの彼   真昼の星の唄うメロディー 五線譜の奥行き遥か彼方のラ   塗り潰す手に香る黒鉛 教室の明かりとかぶる窓の月  

まだまだある!川端康成作品『雪国』

いつも私の記事をご覧くださり、ありがとうございます。 定期購読マガジン「仲川光🌸文学入門①近代文学」、第9回を公開させていただきます。 日本文学のなかから、主に近代文学をご紹介します。 作者、書き出し、あらすじ、時代背景を紹介するとともに、解説では、仲川光ならではの視点で、物語の心理描写や人間模様から学べるポイントをご紹介♪ 学校では教えてくれない、ここだけの文学評論です! この記事がいいな!と思った方、続きが読みたいと思った方は、ぜひ定期購読マガジンの方をご検討くださ

共作小説【白い春~君に贈る歌~】第1章「ホスピス」②

「失礼します」 「あ。はーい」  ずいぶん明るい声だ。ホスピス病棟で、こんなに明るい声を聴いたことがあっただろうか。  カーテンを捲る、ほんの一秒にも満たない時間、上野さんの顔を想像する。なぜかわからないが、昔の恋人がつけていた香水の香りがほんのりと鼻をかすめた。が、もちろん、気のせいだった。     真っ白い肌の女性が、ベッドの頭側を上げて座っている。テーブルで本を読んでいたようだ。ブックカバーをかけているから、何の本かはわからない。しかし、猫と魚のお洒落な柄である。手

虹色の橋

今日は、海岸まで歩こう 友人のはなちゃんとウォーキング 2人で最近太ってきたよねー 海岸に着くと虹色の橋が見えた。 少しの間 2人で橋を眺めて 自動販売機で飲み物買おうか? 150円入れて ガラガラガシャーンとポカリが 出てきた。 女友達っていいな 夏までに痩せてウォーキングでストレス発散 また、歩きながら笑いながら さぁ帰ろ