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創作の森 エンターテイナー・ストリート

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甘野充プロデュースの創作に特化した共同運営マガジンです。 共同運営マガジンは、みんなで作るマガジンです。 自作の小説、詩、絵、音楽、動画など、想像力と創造力あふれるアートやエンタ…
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2022年2月の記事一覧

【小説】ジェミニソウル07

くそっ!なんでこんなことになった‥ 2022/02/22 世界初の時空連結テスト 200年後の未来の空間を、直径2mの範囲だけ切り取り、未来と現在を入れ替える。 「未来をのぞき見して、またすぐに現在に戻ってくる。」実験前、まるでちょっとコンビニに行ってると同じ、かるーいノリでヒロは言っていたのに‥ 【前回までのお話】 開発メンバーが見守る中、世紀の一瞬をカウントダウンしながら、固唾をのむ皆であったが、その瞬間真っ暗闇となりとなり、警告音が鳴り響く、タケはあわてて懐中電

【小説】ジェミニソウル06

2022/02/22 22:22 実験室にいたはずのヒロが消えた。 そして、実験室の電源がバチンと、ブレーカーが落ちる音と共に、赤い非常灯が点灯し、アラーム音が鳴り響いた。 実験室の様子を固唾を飲んでのぞき込んでいた、タケはギョッとした。 タケ「な‥なんで?」 実験室のモニターを見ると、「connected!」の表示が出ている。想定では2022年と2222年の時空は、接続状態になっているが、まだ接続しただけなので、何も起きないハズ‥ タケ「なんだ?何が起きてる?」

【小説】ジェミニソウル05

2022/2/22 22:22 時空連結テスト開始 接続先は200年後の未来 【前回までのあらすじ】2/22に未来と過去をつなぐ、時空連結テストに向け、ヒロたちの会社のメンバー準備を進めていた。ヒロの親友のタケは仕事を終え、期日までにやることの多さに頭を抱えていた。いっぽう、ヒロは一人実験室に残り、未来との接続テストをし、みごとに成功するが‥ 本編ヒロ「いよいよか‥」 ヒロは右腕の腕時計⌚️の時間を確認した。 200年後の未来と現在の、時空がひっくりかえる。 真っ白

【小説】ジェミニソウル04

人はどこからきて、どこへいくのか? 僕はそれが知りたくて、自らの寿命と引き換えに、😈″悪魔″と契約をした。 前回までのあらすじ2/22に未来と過去をつなぐ、時空連結テストに向け、ヒロたちの会社のメンバー準備を進めていた。ヒロの親友のタケは仕事を終え、期日までにやることの多さに頭を抱えていた。いっぽう、ヒロは一人実験室に残り、未来との接続テストをし、みごとに成功するが‥ 本編ヒロは自らの寿命と引き換えに、😈″悪魔″と契約をした。悪魔との契約が夢だったらどうしようと、半信半

【小説】ジェミニソウル03

gemini(ジェミニ):双子 soul(ソウル):魂 二つの魂をめぐる冒険がはじまる 1.登場人物タケ(武):主人公 フツーのエンジニア ヒロ(宏):タケの親友 若き天才発明者 2.本編タケは朝から頭を抱えていた。「どうしよう‥」ヒロが何がなんでも、2/22に新商品の自動運転のテストをすると言ってきかない。 うちの会社は京都にある、社員22名の小さな会社で、天才ヒロが生み出す、ヘンテコなアイデア商品を作って売っていた。 なんでも、今回開発した製品は、未来と過去の時空

【小説】ジェミニソウル02

02 ヒロシ  宏(ヒロシ)は、いつのまにか実験室でウトウトしていたのか、何もない実験室のど真ん中で、真っ白な光に照らされて、目が覚めた。「げっ!いつのまにか、僕ねちゃってたのかっ!」右手のスマートウォッチがConnected!!の表示になっていた。 01 タケシ  武(タケシ)は、コンビニで買ったコーンスープをちびちびと飲みながら、真夜中の満月を眺めながら白い息を吐いた。  タケシは来週予定していた、2/22 2:22の時空連結テストまでに、やらなければいけないチェ

【小説】ジェミニソウル01

『ジェミニソウル』 01  深夜2時、タケシは仕事を終え、近所のコンビニでコーンスープの缶を買い、店を出た。昨日までは、バレンタインのチョコが、目立つ所においてあったが、今日はびっくりするくらい、何もなかった。  両手でコーンスープにしがみつき、暖をとりながら月を見た。「あ‥満月だ」思わず小さくつぶやく。 02  来週2/22に、社内で大きな実験をするとかで、開発メンバーは、夜遅くまで、ある商品の実験をしていた。うちの会社は従業員22名の小さな会社で、その名も「ブラ

水曜日、ストリートにて

 水野貴美は、街頭でストリート・ライブをすることに決めた。  人前で歌いたかった。  歌うことで、自分を表現したかった。  歌うことで、自分を解放したかった。  誰も聴かなくてもいい。  ただ自分のためだけに、歌いたかった。  フォーク・ギターをハードケースから取り出して、ストラップをつけて、肩にかけた。  ハードケースは開いたままにして、目の前に置いておく。  もしかしたら誰かが投げ銭をしてくれるかもしれない。  人前に立つのは恥ずかしい。  だけども自分自身に集中