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ケープフィアー 土砂降りの雨
今朝から上腕が痛い。年齢から来るものかと、少し悲しくなったが、よく考えると昨日、会社でコロナの予防接種の2回目を受けた場所が痛い…。
左腕にしてもらって良かった。動かす度に痛いもの。若い子は1回目から痛みがあったみたくて、会社をお休みした子もいた。私たちの年代はなんともなかったので、なんだか、若いチームとそれ以外に年齢線を引かれたみたいで、チッと舌打ちしたくなるような気持ちになったのが記憶に新しかった。だから、逆に痛みがちょっと嬉しくて…さっそく会社の仲間に知らせてみた。猫パンチ位の威力の反抗心を示してみた。
昨日は朝から小雨が降り続いていた。大きなレインポンチョに埋まるように、自転車を漕いで会社に向った。帰りにスーパーに立ち寄って、軽く明日の朝ごはんのパンなどを買って、店を出たとたんに、土砂降りの雨に出くわした。パンなんて買わずに真っ直ぐに帰宅すれば良かった。後のまつり…
おまけに交差点で、信号待ちをしていたら、大型トラックの水はねに遭遇した。既に川のように流れていた側道の泥水を大型トラックが思い切り踏んで走り去っていく。泥水は大波となって、私の頭からドバッと覆いかぶさって来た。思わず「わぁっ〜!」と、1人叫んでしまった。こんな大波の水はねってあるの⁈と、生涯ではじめて頭からかぶった水はねの威力に驚いてしまった。
幸い大型ポンチョを着ていたため、上半身はさほど塗れなかったが、風がポンチョの裾を巻き上げたらしく、Gパンの濡れが膝から太ももの方にじんわりと上がってくるのを感じた。
びっくりした。自分の声にも驚いて、重たいペダルをくりながら、早々にその場から立ち去った。
酷い目にあった。車って、水はねで他人を汚すのも罪に問われるのでは無かったっけ? 少なくとも、気をつけて走らなきゃならないはず…そんな事も浮かんだけれど、水はねの威力にやっぱり驚きながら、帰った。
嵐の中で波しぶきにうたれたり、土砂降りの雨に打たれる場面で、浮かんだのはアデルのセットファイヤートゥザレイン。良く聴いた曲。知りたくないけど知っている嘘と偽りに真実の炎を照らす、切ない歌。
いやいや映画なら…『ケープフィアー』のジュリエットルイスが嵐の中、ずぶ濡れになりながら犯人と対峙するシーンが浮かんできた。
『ケープフィアー』1991年公開アメリカ映画。マーティンスコセッシ監督。バーナードハーマン音楽。1963年『恐怖の岬』のリメイク作品。
自分を弁護した弁護士を逆恨みして、弁護士一家を恐怖に落とし入れる話。ロバートデニーロがその逆恨みする犯人役。ジュリエットルイスは弁護士の娘役。
シーンは浮かんできたが、どんな映画だったさえ忘れてしまっていた。多分当時、ジュリエットルイスの魅力を理解できず、ただ良く色んな作品に出演している女優さんだと思っていた印象がある。最近ジュリエットルイスの瞳にジェニファーローレンスの瞳が重なるため、強く関連付けられて記憶がよみがえったのかもしれない。『ハンガーゲーム』三部作に出演していたジェニファーローレンス。憂いを帯びながらも芯が強そうな瞳。ジュリエットルイスもジェニファーローレンスも私の中の美人像から外れるが、魅力的な瞳を持つ女優さんたちに違いない。
映画の中のジュリエットルイス。ずぶ濡れになりながら犯人と命をかけて立ち回りをする。
私はただ、大波をかぶっただけだし、ポンチョを着ていたせいで、Gパンだけの被害で済んだ。家に帰って、着替えれば、美味しいコーヒーを入れて、リラックス。怖い犯人に襲われることもなく平和なものだ。
次の日に、コロナ予防接種後の痛みに襲われるまでは…
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