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今日の読書 ロミオとジュリエット

 少し気になって教皇派(ゲルフ)と皇帝派(ギベリン)に着いて調べて居たんですよ。教皇派と皇帝派と言うのは12ー13世紀頃に北イタリアで教皇につくか、皇帝につくかで派閥が分かれたところから来ています。

 神聖ローマ帝国の領土はドイツから北イタリアまで(ヴェネツィアをのぞく)と成っていました。そこで皇帝が北イタリアをどう扱うかは北イタリアの都市の関心事になります。しかし北イタリア、ローマ教会の庭の様なものであり、さらに叙任権闘争などで皇帝と教皇は基本的に不仲になります。

 神聖ローマ皇帝がホーエンシュタウフェン朝になり、北イタリアに積極的に干渉し始めたとき、皇帝側についたのが皇帝派、それに対抗してローマ教皇についたのが教皇派になるわけです。

 ロミオとジュリエットは北イタリアのヴェローナを舞台とし、キャピュレット家は教皇派(ゲルフ)、モンタギュー家は皇帝派(ギベリン)とされています。

 教皇派と皇帝派で仲が悪かったのでしょうか?しかし、ロミオとジュリエットの舞台は14世紀頃とされています。教皇派と皇帝派の時代から外れているのです。

 そこで14世紀の教皇派と皇帝派の対立を調べると単純に都市内抗争の派閥に過ぎなくなっていた様です。

 ここまで調べると、これって単なるヤクザ(イタリアだからマフィアか)の抗争だよねと思ったので、実際にロミオとジュリエットを一気読みする事にしました。

 結論から言うと、どう読んでもヤクザの抗争です。ロミオとジュリエットは四大悲劇ではなく極道ものでした。

あらすじ

 ヴェローナ組傘下のモンタギュー一家とキャピュレット一家は対立していた。三下どもが目が合っただけで殺し合うぐらいの状況が続いており、ヴェローナ組の組長は、モンタギュー一家とキャピュレット一家に抗争を辞める様に申しつけました。しかし、それでおさまらないのがキャピュレット一家の若頭。特にモンタギュー一家の組長の息子ロミオのタマを取ったると常日頃考えて居た。

 有るときロミオはキャピュレット一家の祝賀会に紛れ混んでしまう。そこで、キャピュレット一家の箱入り娘ジュリエットに一目ぼれ。ジュリエットもロミオに一目ぼれします。

 ロミオは単身、敵の屋敷に侵入し、ジュリエットに愛をささやきます。

 この話を聞いた修道僧は抗争が終わるならとロミオとジュリエットの間を取り持ちます。結婚させてしまう訳です。

 しかし、キャピュレット一家の若頭はその闖入者が許せず友人(ヴェローナ組の組長の親族)と歩いていたロミオを見つけると、「タマ取ったる」といきなり襲い掛かります。ロミオの方は、叔父貴(組長)に抗争は止められているだろと説得しようとしますが、若頭は話を聞きません。友人が争いに巻き込まれて殺されてしまいます。

 しかし、ロミオにもヤクザとしても面子があります。タマを取り返します。具体的には若頭を殺害します。

 この一見は組長の耳に入ります。話を聞いた組長は、先に仕掛けたのはキャピュレット一家の若頭、しかも犠牲になったのは自分の親族。喧嘩両成敗としたいところですが、どうみてもキャピュレット一家の方が悪い。そこでロミオは追放処分になります。

 しかしロミオは治まりません。ジュリエットと会えないぐらいなら死んでやると癇癪を起こします。

 ジュリエットは小さい頃から面倒を見て貰った若頭が殺されたのを聞いてショックを受けます。しかしそれ以上にショックを受けたのはロミオの追放でした。それを見た両親はヴェローナ組に近い、有力な組の組長の息子パリスと結婚させる事を強引に決めました。

 そこで、ジュリエットは修道僧に相談します。修道僧は困りました。なぜならジュリエットとパリスが結婚すると重婚になってしまうからです。重婚は重罪です。そこで修道僧は一計を案じジュリエットに仮死になる薬を渡し仮死状態にしてから安置所に送り、安置所でロミオを引き合わせてヴェローナ組の勢力外まで脱出させようと計画を立てます。

 しかし、ロミオはその話を知らずに霊廟に来てしまいます。霊廟にはパリスが先に来ており激高したロミオはパリスを斬り殺します。

 ジュリエットの(仮死状態の)死体を見たロミオはショックの余り毒を飲んで死んでしまいます。それを見たジュリエットも自殺します。

 抗争を辞めないからこうなるのだと、お前らはいつまで俺の顔にどれだけ泥を塗るつもりだと言われて、モンタギュー一家とキャピュレット一家は和解しました。


 どうみてもヤクザの抗争でした。

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