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【PLG プロダクト・レッド・グロース】 -ほぼ1,000字感想文

■ざっくり概要

「真に素晴らしいソフトウェア会社は、プロダクト主導で設計されている」とするPLGに関して、体系的にまとめられた一冊。

ユーザー獲得・アクティベーション・リテンションを、プロダクトそのものが担うという思想に基づいている。フリーミアムを前提としたSaaS型ビジネスが成功した背景を解説し、実践例も細かく紹介されていた。

数年前に盛り上がったカスタマーサクセスとも関連し、いわゆるTechタッチ戦略の特化版という位置付けと解釈した。究極的にセールスは一切不要という点が、明確なスタンスの違いと思われる。

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○タイトル:PLG プロダクト・レッド・グロース「セールスがプロダクトを売る時代」から「プロダクトでプロダクトを売る時代」へ
○著者  :ウェス・ブッシュ
○発行  :ディスカヴァー・トゥエンティワン (2021/10/22)
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■学びポイント

○サブスクリプションビジネスの3つの変化

著者によると、下記の変化が現在進行形で発生しているとのこと。

サブスクリプションビジネスの3つの変化
①スタートアップの成長に以前より多くのコストが掛かるようになった
②顧客自ら学ぶことを好むようになった
③購入プロセスで、プロダクトの利用体験が重視されるようになった

第一章 PLGの重要性が増しているのはなぜ?

これまでは、いわゆるセールス主導型ビジネスが当たり前で、SaaSビジネスにおいても当てはまっていた。しかし、起業や新規事業の参入障壁が下がってきたことで、プロダクトが乱立し。勝ち残るためにはいかに顧客獲得コストをコントロールできるかにかかってきた。


○成功の秘訣は「バリューメトリクス」の発見と監視

プロダクトを購入した人は、そこから得られる対価(アウトカム)にお金を払っているということに注意。つまり、期待対価を越えられていないとチャーにつながる。

バリューメトリクスとは、「プロダクトから得られる価値を図る指標」のこと。

良いバリューメトリクスに必要な3つの条件
①ユーザーにとって理解しやすいものである
②ユーザーがプロダクトから得られる価値と連動している
③ユーザーがそのプロダクトから価値を得れば得るほど、大きくなる

第8章 プロダクトの価値を理解する


○ボウリングレーン・フレームワーク

オンボーディング戦略を体系化したフレームワーク。ボウリングでピンを倒すためにストレートラインを辿るように、ユーザーを次のプロセスに円滑に連れていくことが目的。

ガターを防ぐようにバンパーを設置することで、それを支える。「プロダクトバンパー」「コミュニケーションバンパー」という2つがあり、前者はプロダクトツアーなど機能的なアプローチ、後者はダイレクトメールやプッシュ通知を指す。

ユーザーを前に進めることが目的なのに、ストレートラインを邪魔するようなポップアップを出していないか?という問いは、わかりやすく取り入れやすいと感じた。

※関係者の皆様へ
感銘を受けた作品だからこそ、より多くの方に読んでもらいたくnoteを記載させて頂きました。作成画像など、内容に問題がある場合は即刻掲載停止しますので、ご一報頂けますと幸いです。

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