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七十二候 霎時施 (こさめときどきふる)
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七十二候 霎時施
(こさめときどきふる)
10/28~5日間です
晩秋もそろそろ終わりますね
霎は「こさめ」と読みますが
「しぐれ」ともよみます
一雨一度(雨が降るたび気温が下がる)
という言葉があるように
どんどん気温下がってます
衣替えを済ませ、寝具も交換する時期です
時雨とは
大陸性高気圧の発達で
冷たい北西の季節風が日本海を超え
山地に突き当たり上昇するとき
冷えて雲を生じることによって
降る雨のことです
(ちなみに定義を調べたところ
晩秋~冬にかけての雨は
ほぼすべて時雨にあたるみたいです)
したがって雨が降る頻度は
日本海側の海水温がどれだけ高いかに
依存しています
なので
この時期にどれくらい時雨が降るかは
日本海の温度と過去の統計で
予測可能なのだとか
文化的にみると、古来より時雨は
樹々の紅葉を起こしていると考えられて
いたそうで、この雨に打たれることで
葉に色がついたり、散ったりしていると
思われていたんだとか
山々がまだら模様になっていくのは
時雨が色をつけているから
天から降ってくる絵具というわけです
ちなみにちゃんと「時雨」という名前が
ついたのも平安時代かららしいですよ
詩を詠むときの時雨は大抵
涙、わびしさ、哀しみの
比喩(ひゆ)や暗示ですが
ここに冬の要素が入ったのも平安時代から
人の世の浮き沈みになぞらえた歌も数あり
時に松尾芭蕉が好んで使っています
大抵、歴史の中で時雨のエピソードを
眺めると、大概は松尾芭蕉の話が
ほぼ確実に出てくるんですよね 笑
芭蕉の詩にはだいたい雨が出てきますし
本格的な寒さにはいる直前のこの時期は
旅行日和でもありますからね
この七十二候ですが
海外から見ても美しい表現に
写っているようで
英国のレヴ・パリキアンという方が
“Light Rains Sometimes Fall”と
英訳しておられます
おしゃれですね
欧州は日本ほど
四季がはっきりしてないそうです
ヒンズー教の暦などは
春・夏・秋・冬のほかに
雨季と晩秋があるそうですが
七十二種類も細かく季節を分けている国は
世界中見ても極東だけでしょう
秋が存在するということ自体稀ですし
秋服もぼーっとしてると出番がないので
せっかくなら好きな服を来て
どこか出かけたいですね
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