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子どもの歯科矯正を通じて学んだ歯の健康と病気予防

「歯の健康は宝石よりも素晴らしい」

これは子どもの絵本『わらわないでねーなおみちゃんのハミガキものがたり』(下記参照)に書かれていた言葉の一節。

毎日、美味しくご飯を食べて、生涯元気に過ごすために大切な「歯の健康」。

6歳で乳歯から大人の歯へ生え変わりの時期

我が家の子ども達は幼少から定期的に歯科検診を受けて、「ブラッシング」について学び、夜間だけ器具を装着する「歯科矯正」を行っています。

子どもたちの歯科矯正は、見た目の美しさ(審美)を目的としているというよりは、狭い歯間を広げて大人の歯の生え変わりが適切にできるように誘導し、将来歯並びが悪いために生じる磨き残しによる虫歯や歯周病を予防することを目的として行っています。

実際に使っている矯正器具。夜間寝る前に装着して起きたら外します。

歯周病とガン

近年、「虫歯菌」や「歯周病菌」が「歯」だけではなく、「全身」に影響を及ぼしていることがわかってきています。

例えば、「歯周病菌」は歯肉の毛細血管から血管内に入り込み、心臓や脳内の血管壁を傷つけて、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを上げていたり、膵臓がんなどの癌の発生にも関係していることがわかっています。

ちなみに癌に関して言うと、「歯周病のある人」は、「膵臓がん」になる確率が54%、「腎がん」49%、「肺がん」36%、「血液がん」30%とそれぞれ発症リスクが高くなると言われています。

食習慣と歯の健康

また、「歯の健康」に欠かせないのが、「食習慣」です。

皆さんは、「歯」が食べ物に触れた瞬間から、歯の表面にある「ミネラル」が溶け出していることをご存知でしょうか?

「ミネラルが溶け出す現象」を「脱灰(だっかい)」と言います。
いったん口の中に食べ物や飲み物が入ると、虫歯菌が酸を作り出して歯の表面が酸性になり「ミネラル」がどんどん溶け出します。

https://www.jda.or.jp/park/eatright/より引用

これを「唾液」の力によって歯の表面を中性にすることによって、再びミネラルが歯にくっつき、歯の「再石灰化」が促されて虫歯になるのを防いでいます。

つまり、食事以外に「おやつをダラダラ食べ続ける」ことは、いつも口の中に食べ物が入っている状態になり、いつまでも「脱灰」し続けてしまうため、「虫歯」になってしまうのです。

https://www.jda.or.jp/park/eatright/より引用

私たちは、「虫歯=甘いものは食べちゃダメ!」と言うイメージを持ちがちですが、実はそうではなく、「虫歯=間食が多い食習慣」が正解なのです。

これらのことから、幼少の頃から「歯の健康」について学び、適切な「ブラッシング」と「食習慣」、必要に応じて歯の矯正などを行い「虫歯」や「歯周病」を予防することがとても大切です。

自分の歯で生涯美味しくご飯を食べて、健康でいるために、今一度「歯の健康」について向き合ってみませんか?

子どもと健康について学ぶおすすめの絵本『わらわないでね なおみちゃんのハミガキものがたり』市来英雄著、福音社、1989年

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