みそまみれ

かねてから夢見ていたピアノ調律師になったものの、紆余曲折あって現在は大学で細々と物理学の博士課程で学生をしています。

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かねてから夢見ていたピアノ調律師になったものの、紆余曲折あって現在は大学で細々と物理学の博士課程で学生をしています。

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ピアノ調律師が物理学者見習いになるまで

元ピアノ調律師の物理学博士学生 これが簡単なわたしの説明です。 これを聞いた人は、大抵こうなった経緯を訊いて下さいます。 一般的でない経歴であることは承知していますし、質問して頂けるのは 嬉しいけれど、残念ながらそう簡単に説明できません。 自分でもなぜこうなってしまったのか、未だによく分からないので… ただ真剣に生きてきただけなのに。 ただ正直に道を選んできただけなのに。 いつのまにか、予想すらしなかった場所にやって来てしまいました。 このnoteは、高校を卒業して憧

    • 国際結婚体験記

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      • 国際結婚体験記(1) ー言語の壁は素晴らしいー

        このシリーズでは、日本で生まれ育ったわたしと、インド出身のパートナーの日々の記録を書いていきます。 言語の壁って素晴らしい!と言ったら、首を傾げられるでしょう。 先輩既婚者さんたちから、結婚経験が浅い故の感覚だと言われるかも。 わたしの母語は日本語で、パートナーの母語はヒンディー語です。 互いの母語は勉強中ですが、まだ意思疎通できる程流暢ではないので 普段は英語で話をしています。 パートナーはアメリカ暮らしが長く流暢に英語を話しますが、 わたしはというと未だに子どもみたい

        • こうしてわたしは挫折した ―ピアノ調律師に必要なこと(3)―

          以前の記事で、ピアノ調律師に「なること」自体はそこまで難しいことではないということを書きました。 ただ、「自分がなりたいようなピアノ調律師になること」は 非常に難しいと思います。 わたしはピアノ調律師にはなれましたが、 わたしがなりたかったピアノ調律師にはなれませんでした。 このシリーズでは、わたしが働いてみてピアノ調律師に必要だと 感じたことを挙げ、なぜわたしが挫折したかを考察していきます。 対人スキル孤独なイメージをもたれるピアノ調律師の仕事ですが、 対人スキルは必

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          博士課程で得た専門知識以外のもの(3)

          以前書いた の続きです。 焦燥感と健全に向き合えるようになった研究プロジェクトにもピンキリという概念があると思います。 学術・社会的に価値がある結果が出せて有名な雑誌に投稿できそうな 論文が書けそうなプロジェクトがある一方、そういった見通しはないけれど 気まぐれで始まったり利害関係があったりして、やらなくては いけなくなるものがあるのも確かです。 前者を華プロジェクト、後者を地味プロジェクトと名付けましょう。 ちなみに、おそらくプロジェクトの多くは地味プロジェクトです。

          博士課程で得た専門知識以外のもの(3)

          博士課程で得た専門知識以外のもの(2)

          以前書いた の続きです。 他人の説得方法を学べたアカデミアの世界では、自分が想像していたよりはるかに 他人を説得する機会が多いです。 自分のプロジェクトがいかに価値あるものかを伝えることで、 評価や予算を獲得したり、共同研究者を引っ張ってきたりするからです。 論文を書く 学会発表する 研究目的や計画などをまとめて、研究資金を調達する は研究者が日常的に行っていることです。 これらの究極の目的は、相手を説得することだと考えています。 自分の成果やプロジェクトがいかに

          博士課程で得た専門知識以外のもの(2)

          こうしてわたしは挫折した ―ピアノ調律師に必要なこと(2)―

          以前の記事で、ピアノ調律師に「なること」自体はそこまで難しいことではないということを書きました。 ただ、「自分がなりたいようなピアノ調律師になること」は 非常に難しいと思います。 わたしはピアノ調律師にはなれましたが、 わたしがなりたかったピアノ調律師にはなれませんでした。 このシリーズでは、わたしが働いてみてピアノ調律師に必要だと 感じたことを挙げ、なぜわたしが挫折したかを考察していきます。 ピアノ調律師に必要なこと:運動神経ピアノ調律に運動神経が重要と言われると驚く

          こうしてわたしは挫折した ―ピアノ調律師に必要なこと(2)―

          こうしてわたしは挫折した ―ピアノ調律師に必要なこと(1)―

          以前の記事で、ピアノ調律師に「なること」自体はそこまで難しいことではないということを書きました。 ただ、「自分がなりたいようなピアノ調律師になること」は 非常に難しいと思います。 わたしはピアノ調律師にはなれましたが、 わたしがなりたかったピアノ調律師にはなれませんでした。 このシリーズでは、わたしが働いてみてピアノ調律師に必要だと 感じたことを挙げ、なぜわたしが挫折したかを考察していきます。 自分の身体感覚への信頼感これはわたしが最も重要と考える素質で、 かつ、わたし

          こうしてわたしは挫折した ―ピアノ調律師に必要なこと(1)―

          こうしてわたしは挫折した ―ピアノ調律師に必要なこと(0)―

          ピアノ調律師とは、ピアノのメンテナンスに関する ありとあらゆる業務を受け持つ仕事です。 ピアノに向き合う職人のような仕事のイメージを持っている方も 多くいらっしゃると思いますが、実際働いてどうだったかを まとめてみました。 ピアノ調律師に必要なこと:基本技能調律 アコースティックピアノの鍵盤を押すと、最終的には内部にある弦を 叩くことで発音します。この弦の張力を調整して音階を整える作業を 調律といいます。 修理 内部に木材や繊維を多用したアコースティックピアノは、環境や経

          こうしてわたしは挫折した ―ピアノ調律師に必要なこと(0)―

          博士課程で得た専門知識以外のもの(1)

          大学の博士課程は、基本的には専門知識を身に着け研究者になるように デザインされていると思います。 しかし、進学して得たものの中には、いわゆるジェネラルスキルに 相当しそうなものや、単に個人としてのわたしを幸せにしてくれた ものもあります。 ここではそんな専門分野とは直接関係ないものを挙げてみたいと思います。 自学自習ができるようになった自学自習力の必要性を感じている社会人の方は多いことでしょう。 個人的には、ビギナー中のビギナーは、まず先生に習う方が効率が 良い気がします

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