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『わたしを離さないで』
2005年発表のカズオ・イシグロによる長編小説だ
この作品は金曜ドラマ観で衝撃を受け
初めてカスオ•イシグロの小説を色々読んだ
元来、イギリスは体外受精児もクローン羊も手がけた国で命を作り出すことを一番最初に発表した国だ
臓器提供のために作られたクローン
現在では世界中で体外受精の子供はいくらでもいる
その様な状況で生まれる子供達は望まれて大切にら育てられている
そうして生まれて来た人間とクローン人間とどこが違うのか疑問に思う
イギリスでまことしやかに噂されてる、全てが物語ではなく事実か入り混じっていると言われる事や
トミー役の三浦春馬がその後自殺してしまうと言う衝撃事実も後日談にて出て来る
ミステリー
読んでいて苦しくなり、わたし自身とても受け止められない状態に陥る
シャワーを浴びるように降り注いてくる感情が溢れ
色んな事を考えさせられる作品だ
クローンとして生まれて来ても人間と同じ感情を持つ彼等を洗脳するために「特別な使命」を知らされる
「天使」として他人に臓器を提供し、身を以てその命を助けるための存在であることを「健康な体と従順な精神」肉体提供者となるべく施された教育の目的
洗脳の恐ろしさを知る
わたしの身近なところでは、臓器提意思カードにサインするかしないかだ
この作品に触れたとき
自分の線引きがどこなのかわからなくなった
自分に必要無くなったのなら必要な人に譲れば良いと安易に考え
自分が死んだら角膜くらいなら提供してもいいと思っていた
しかし手続きがややこしいから家族からは反対された
この作品を読み終えた時
臓器提供は家族が反対うんぬんではなく意識表示はしないでおこうと思った
神様は存在するのか
そもそも神が人間を作り出したのか
人間が人を作のは許されるのか
家畜はどうなんだ
養殖はどうなんだ
色々なことがこんがらがって
頭の中がパンクしそうだ
そんな中、彼等が刹那に生きるしか無い事を理解できるのも切なすぎる