「営業力」鍛えたかったら、「科学」でしょ|その1
こんにちは。かきもとみさです。私はM&Aアドバイザーの仕事をしています。
以前は法人営業をやっていました。今回は、私が考える「組織としての営業力の鍛え方」について書いてみたいと思います。
組織たるもの、カリスマセールスに頼るべからず
こんな気持ちを心の片隅に持った経営者は意外に多いかもしれません。
そもそも、「頼れるセールスがいなくて困っている・・・」という会社だって少なくないはず。
しかし、会社の営業力は、個人のセンスに頼っていてはいつまでたっても安定成長できません。
「営業力」とは、会社の資産として、しっかり鍛えるべきものだと思います。
本テーマについて、3回に渡って書いてみたいと思います。
その診断、その処方箋は正しいの?
まず、「売上未達」という事態に直面した場合、自分が責任者だとしたら営業組織にはどのような対策を講じるでしょうか?
営業力強化の施策がゼロという会社は、今どき少ないかと思います(そう信じたい)。
テレアポを強化したり、社内外での研修を受けさせたり、キャンペーンを口実に営業しやすくしたり…等と様々な取組みが挙げられる。
但し、今一度考えていただきたいのです。
いま取り組もうとしているその対策が、ベストな処方箋だと言い切れるだろうか。
例えば「営業トーク力が弱いかもしれない」と感じたために、営業スキル研修を企画するケース等はよく見られます。しかし、本当はスキル(質)の問題ではなく、単に提案量(数)を増やすマネジメントをすることが売上達成の近道の可能性もあるのです。
或いは、トーク力ではなく提案後のフォローやクロージングの仕方に弱点があることも考えられます。もしかしたら、そちらを克服した方が売上達成に即効性があるのかもしれません。
そういったあらゆる課題とその対策を吟味した上で「いま何をすべきか」を選んで実行していると言えるでしょうか?
言い換えれば、「その課題解決が現時点で売上達成に最も効果的だと言い切れるのか」ということを考え直してもらうと良いのではないかと思います。
この処方箋を間違うと、治ったと思った症状はぶり返します。根本の課題は解決されないまま、知らぬ間に売上達成への道はなぜか遠のいていくのです。
スキル研修などのあらゆる対策をとにかくこなしてみるのではなく、あらゆる課題を吟味する方が先決です。
経営資源の限られる中小企業にとっては特に、生産性の高い営業組織を効率的に生み出すためには、まずは課題抽出に注力しなくてはならないのです。
次回に続きます。
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