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書く人読む人そして聴く人9

先日告知をしました朗読会「書く人読む人そして聴く人9」、僕は読む人として参加してきました。

「幻の8」を越えて、9の開催。僕はたしか読む人で2回、聴く人として1回、合わせて3度めの参加です。コロナ禍もあって集合しての練習も当日までできずという感じでしたが、久しぶりの機会でとても楽しかったです。主催のkuutamoさん( http://kuutamo.wp.xdomain.jp/2020/08/02/4779/ )に感謝。

ここには、僕の読んだ文章の感想と、どう声に出して読もうとしたかを一言ずつ残そうと思います。

1.「犬と私の無意味な平和」桃谷蛙月

もしもこのまま自粛が続いたら、こんな感じになるのかなぁ……というifのような作品。本文中では、外の世界で何が起きたのかははっきりと書かれていないけど、曖昧なままに繰り返しの日々が続く閉塞感がよく現れています。

朗読をするにあたっては、抑揚を抑えめにして、主人公の気力の失われている感じを表現しようとしました。別パターンとして「ああ、もう嫌だ。」のところで感情を爆発させる感じにしても良かったかもと反省です。全体を抑えたほうが繰り返しの日々の閉塞感が出せると思って本番では溜め息とともに表現する感じにしたのですがいかがだったでしょうか。


2.「ドラゴン、その破壊の」大滝のぐれ

サウナ!!!熱いぜサウナー!!!

「サ道」という漫画では「整った~」という一コマが印象的ですが、

この小説では、冒頭の「意外と知られていないことだが、疲れ切った男たちは夜のサウナで竜に姿を変えている。」の一文で世界観に引き込みます。実体験レポートのようでありながらフィクションの入れ方が良い感じです。

朗読するにあたっては、竜になるサラリーマンを意識して、他の作品よりも声を低めに芯を入れて読んでみました。竜が空に舞い上がる様子を表現しようと終盤では緩急に変化をつけたつもりです。


3.「そして君の世界が開く」桃谷蛙月

気弱な少年ミネと溌剌とした少女綾瀬の物語。いやぁ、この少年のこの感じ、あがり症の感じ。つい自己投影してしまいました。読んでいて勇気をもらえた気がします。

声に出すにあたっては、ミネの声は息を多く混ぜて弱々しく、ただし会場に声が届くよう声量は落とさないようにと心がけました。物語終盤では芯を入れて弱さを軽減させます。対して綾瀬の方は、音が明るく響くようにして快活さを表現しました。前半では芝居がかるぐらい明るくすることで、後半の弱さを引き立てます。弱音を吐くところも声質は明るいままに保ちつつ表現しました。


4.「下げないの」晴山空

3人で声をかけあうシナリオ脚本……なのですが、前半から中盤にかけて僕の担当するシモジマがひとりで話し続けるという笑

これも、僕自身がケーキ屋さんのイートインに入って食べる前に写真を撮って舞い上がったりする方なので、「え?これ僕あてがきされてる?」と思うぐらい自己投影しながら読みました。

声に出すにあたっては、たぶん、今回の担当分のなかでは一番自分の地声を自然に出して読めた作品だと思います。もう舞い上がっちゃって舞い上がっちゃって自分のミスに気づいていない、という感じを意識しました。

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という感じで、感想は以上です。

次回の開催は未定だけど、もしまた機会があれば参加したいです。

(12月26日には自分のメインで所属しているチームの発表会があるので重なってしまうとちょっと厳しいかな……。)

最近は演劇の公演など自粛続きで閉塞感がありますが、久しぶりに人前で朗読をして元気をもらえたような気がします。


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