【多様性を考える絵本】おかえりなさいスポッティ
前回紹介した「わたしはあかねこ」を読んで、昔読んだ絵本に似ている!と思ったのですが、なかなかタイトルが思い出せず、やっと記憶の奥底から出てきたのがこの絵本「おかえりなさいスポッティ」です。こちらはウサギのお話です。
「わたしはあかねこ」では、主人公のあかねこは赤い色をしていることで、家族みんなからかわいそうに思われていました。
「おかえりなさいスポッティ」も主人公のスポッティは一匹だけ茶色の水玉模様があることで、おかあさんからかわいそうに思われていました。
スポッティの場合は、スポッティのことを大好きでいてくれる兄弟もいるのですが、おかあさんがやたらと周りからの目を気にします。おじいさんが水玉模様のスポッティを見たら驚いてしまうかも…という理由で、おじいさんの誕生会にスポッティだけ連れて行かず留守番をさせます。一人ぼっちになったスポッティは、悲しくて、自分の模様を消そうとしますが、消すことはできません。そして考えた末、家出をします。
家出をした先で、出会ったのはなんと…!
この本をよんだとき、子ども向けの雰囲気でありながら、実は大人に向けて書かれている絵本なんだろうな、と感じました。絵本の形を借りて、ソフトに書かれてはいるものの、人の目を気にして無意識に差別をしたり、偏見の目を持ったりしている大人を痛烈に批判している、という印象を受けました。お話としてはハッピーエンドなのですが、大人(特に子育て中の方)は読後に胸に突き刺さるものがあるのではないかな、と思います。
みんなと見た目が違うという理由で差別されて、家出をして、自分の道を見つける…というお話、もう一冊おすすめがあるので、それは次回また紹介します。
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