0567.同一化
午前コーチングセッション、終わってダッシュでうたちゃん(中2娘)の中学校の運動会を見に。見たら見たで自転車係ということで帰れない。終わってダッシュでかんくん(小5息子)の野球の練習試合を見に。
終わってダッシュでスーパーへ。夕飯の材料を買いに。
終わってダッシュで家へ。
半径2キロポイントをひたすらダッシュした今日だった。こういう日はきらいじゃない。「お母さんごっこをしているみたい」とくすぐったい気持ちになって、自転車をこぎながら笑ってしまう。
そういえば会社で名刺交換をしているときも「会社員ごっこをしているみたい」とおかしくなって必死で笑いをかみころしていた。どうもなにをしていても、ごっこ遊び感が抜けない。
駆け出しの個人事業主だった頃、仕事がぜんぜんなくてアルバイトをしていた。ジムに通うお金もなかったので「せっかくだし、肉体労働でもして痩せてやろう。ふふふ、すごいアイデアだぜ。お金と肉体美がいっぺんに手に入るなんて」とほくそ笑んでいた。「それって負け犬のなんとかってやつ....?」と思われるかもしれないが、わたしは本気でそう思って、なかなかハードな肉体労働のバイトをしていた。
当然ながら女性の割合は少なく、会話のやりとりもふつうの声色よりは怒号が飛び交う率のほうが高く、わたしはなにを言われているのかよくわからない時でもとりあえず「ハァイ!!!!」と超デカイ声で返事をしていた。
いちばん怒りっぽくて怖くて、みんなが遠巻きにしているような強面の男性にも「スイマセェン!!!もう一回教えてくだサァイ!!!」と頭を下げていたら、やがてジュースなどを買ってくれるようになったり、比較的軽い荷物の場所にアサインしてくれるようになったりしたので、「ふむ。やっぱり人間は遠巻きにされるよりは、近づいてこられて、”教えてください”って言われたり、そのひとのすごいところを見つけたら”すごいですね!!”って伝えてもらったりしたほうが、うれしいのだな」と体を張って実地研究したりしていた(わたしにはその男性は、本気でイヤなやつなのではなく、ちょっと寂しさをこじらせているように見えて、かわいくすらあったのだ)。
そのときも結局なにをしていたのかというと「下っぱごっこ」をして遊んでいたのだと思う。「くそ、世間め。底辺への扱いハンパねぇな」とか言って遊んでいたのだ(笑)。「うわ、年下にため息つかれるの、この歳だとこたえるわ〜!ゲラゲラ」とか心の中でいいながら。
思うに、わたしが「ごっこ遊び」をしているとき、どこにも属していない。
たとえば「母親村」という村があって、そこでは”母親”であることがアイデンティティーのすべてであり、村人は骨の髄まで「自分自身=母親」という図式が染み付いているとしたときに、わたしは自分のことをちっとも村人と思えないんだと思う。
じゃあ自分のことをなんだと思っているかというと、たまたま今、母親村に遊びにきていて、母親のコスプレをして遊んでいる単なる”観光客”なのだった。
京都の街で舞妓さんのかっこうをして喜んでいるアレだ。
上記のようなパターンで、「会社員村」を観光したり「肉体労働村」にステイしてみたりしながらぷらぷらと暮らしている、そう、単なる旅人にすぎない。
もちろんその村が心底気に入って、一生そこにどっぷり暮らしたい、というのなら村人になればいいと思う。
村人になるといいこともいっぱいある。なんといっても共通言語ができるし、「だよねー」「ねー」「わかるー」というツーカーの会話で一体感も楽しめるし、なにより幸せなのは「わたしは!母親!なんです!」という確固たるアイデンティティーが確立されることだろう。アイデンティティーに関しては、どこの村だろうが「村人」であることのほうが「旅人」であるより遥かに安定感がある。
旅人の頭の中は「次はなにごっこをして遊ぼうかな」くらいしかない。はっきり言って超からっぽですからね。
で、会うひとごとに「えーと、ところで、これはなんのごっこ遊びなんですか?」って意味不明な発言を繰り返しては「はあ?遊びじゃねぇし。人生だし」って言われて、「いや、だから人生って遊びですよね? なに人生ごっこで遊んでるんですか?」「はあ?ふざけんじゃねぇ二度とこの村に入ってくんな」って流れで出禁になってしまうのだ。
えーとだからなにが言いたいかというと、「同一化」の話をしている。
自分がどこかのジャンルで深刻な心もようになっているとき、そこで起きているのは「同一化」だと思う。
村人になっちゃっている。
”良い母親村”とか。”まじめな会社員村”とか。”幸せな結婚村”とか。”ぜったい波風立てない村”とか。”とにかく明るい安村”とか(最後のは良い村ですね)。
風の時代うんぬんの話をこういうところでするのはポリシーに反するのですが、村人の生き方はわりと旧時代的な生き方なので、今までもふつうにしんどいし、これからはもっとしんどくなると思うので、とりあえず「ごっこ遊びしにきた観光客」モードに1ミリでも入れると、格段に楽だと思います。
そしてそのモードに入ってしまうと、「母親ごっこ」も「会社員ごっこ」も「肉体労働現場での下っぱごっこ」も「めっちゃ貧乏で節約生活ごっこ」も、とつぜんなにもかもが「なんって楽しいんだこの.....ごっこ遊びは......!」と、ふるえるほど楽しくなるんだよね。
すべてがすごい勢いでうつろい、変わっていくのが真実なので、そのビュンビュンと流れるときの中で「なんとかごっこ」ができていた、その刹那のときがとても愛しくなるのです。
たとえば「死ぬほど好きだった男子にやり逃げされた女子ごっこ」なんて、もうそうそうできませんからね.....今でもめっちゃ感情移入してなりきってみたいものですわ。なんかバグってワンチャンないかな.......という安定の下ネタで終わります。
週末だしいいよね。なんといってもここは場末のスナックだし(スナックのママごっこは一番のお気に入りw)。あんにょーん!!
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