さて何を読もうかな~朗読・音読ボランティア~
伯母が入居している老人ホームで、朗読・音読ボランティアをすることになり、プログラムを考えています。読み聞かせというよりは、口と脳の活性化のために、一緒に音読したいなと。声を出すと、前向きな気持ちになるものだから。
私だって一日中家にこもって誰とも話をしなかった日の夜は、口がまめらなくなったり、言葉が出にくくなったりします。入居者のみなさんと声を出し、口の周りの筋肉をほぐした後、分かりやすい文章を一緒に音読したい。
そして最後に私の朗読をすこし聞いていただこうと思いますが、さて何を読もうかな。
ネットで検索してみると、昔話を勧める声が圧倒的に多い。確かに分かりやすいし害はないと思うけど、もうすこし難しいものを読んでも、大丈夫ではないかという気がします。もちろん入居者さんの認知度や、理解力の度合いに大いに左右されますが。
逆にどんな話を読んでほしいかという高齢の方への質問に対し、「ハーレクイン」という答えがあったのには思わず笑った。確かに恋愛小説などのほうが、若返ると喜ばれるかもしれない。でも、そんなの読むの、こっちが恥ずかしいわ!
死を連想させるような文章や、落ち込みそうなものはもちろん駄目だし、思想的に偏りがある作品も困る。思い出したくないことを蘇らせて、メンタルが低下しそうなものは言語道断だし、複雑な話は避けたいもの。うーん、なかなか難しい。いっそのこと、直接聞いてみようか。
とにかく口を大きく動かして声を出し、晴れ晴れとした気分になっていただくこと。それが第一の目標だから、私の朗読はトレーニング後の休憩のようなもので、あくまで添え物。「読み聞かされる」受動的な立場でなく、「自ら声を出して読む」という能動的な時間にしたいな。