ミニマリストをプレイリストで例えると
ミニマリストの手法を表すのに最適な例は、音楽のプレイリストではないかと思ったので書くことにした。
皆さんがYouTubeやSpotifyでプレイリストを一つだけ作るとしよう。
「この曲好きだ」と思った曲を次々にプレイリストに入れて行くと、
すぐに100曲200曲と増えていく。
確かに好きな曲ばかりではある。
しかし、「今これを聞きたい」と思った曲がなかなか流れてこなかったり、曲を探すのに時間がかかったりする。
そこで、まずは気分の上がらない曲だけ省いてみる。
すると少し数が減って、元気が出る曲ばかりになった。
しかしまだ、「今聞きたい」曲をプレイリストから探すのに時間がかかる。
そこで、お気に入りの45曲だけに絞った。
すると、聞きたい曲ばかり流れてくるし、聞きたい曲をすぐに見つけることができる。
減らすのにハマったあなたは、もっと減らせばいいんじゃないか?と考え、
5曲まで減らしてみた。
確かに、本当に好きな曲だけだ。
けれど、同じ曲ばかりで飽きてきてしまった。
そして、「5曲に絞らなければ、増やしてはいけない」という考えに雁字搦めになっている自分に気付く。
そこで、数曲入れなおして、30曲になった。
すると、聞きたい曲ばかり流れてくるし、前よりも素早く聞きたい曲を見つけることができるようになった。
自分にとって適切な曲数は、30曲だということが分かった。
これがミニマリストの手法であり変遷である。
ミニマリストになる前は、欲しいモノを次々と買っていく。
すると部屋には好きなモノで溢れているが、
雑多で雰囲気が悪くなったり、掃除が面倒になったり探し物が増えたりする。
掃除をしてみると、そういったトラブル・ストレスが減った。
そこから片付けに興味を持ち、YouTubeで調べてみると、ミニマリストという人がいることを知る。
「必要最低限のもので暮らす」
それに憧れ、次々にモノを捨てて、減らして行く。
しかし、ある時点から、「モノを捨てて便利になる」よりも「モノを減らす」ことが目的になってしまう。
そうして、自分の趣味や娯楽までもを捨ててしまうと、無機質で面白くない生活になってしまう。
多くのミニマリストがこの変遷を辿る。
「ミニマリスト辞めます」と宣言する方の多くが、
この時点でミニマリズムに失望し、やめていってしまう。
しかし、そこで考えを改め、少しだけ趣味のモノを増やしたり、心に余裕を持たせる時間を作ってみる。
すると、少ないモノで便利に、かつ楽しく暮らせるようになる。
ミニマリスト、そしてミニマリズムというのは大事なもの以外の何もかもを手放すことではない。
心の余裕のため、幸せになるためのものは十分に持っていい。
ただ、あなたを不幸にするものだけを手放せば良いのだ。
これが分かっていれば、ミニマリストを始めるハードルが下がるのではないだろうか。
また、「ミニマリスト辞めます」なんて人を一人でも減らせるかもしれない。
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