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【読書】「本屋さんのダイアナ」を読んで

今回読んだのは、柚木麻子さんの書かれた「本屋さんのダイアナ」。

わたしの好きなインフルエンサーさんが紹介していて、思わず買ってしまった本。表紙をみたときから心がときめいてて、まだ読んでいないときからこの本に心を奪われてたな。

<あらすじ>
私の名は、大穴(ダイアナ)。おかしな名前も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も、はしばみ色の瞳も大嫌い。けれ ど、小学三年生で出会った彩子がそのすべてを褒めてくれた――。正反対の二人だったが、共通点は本が大好きなこと。地元の公立と名門私立、中学で離れても 心はひとつと信じていたのに、思いがけない別れ道が……。少女から大人に変わる十余年を描く、最強のガール・ミーツ・ガール小説。

(新潮社HPより引用)


貧乏な家庭に生まれた、キャバクラで働く母親を持つダイアナ。
一方、裕福な家庭に生まれ箱入り娘として大切に育てられた彩子。

2人の女の子の日常が描かれた本で、なにか特別な出来事が起こるわけじゃないんだけど、それがすごくリアルでとても共感してしまうんだよね。


友達への憧れや羨ましさ

貧乏な暮らしをしていて父親の顔も見たことのないダイアナは、理想のお家で両親に囲まれて暮らす彩子が憧れの的だった。

そして彩子は、親から縛られることもなく自由に暮らしているダイアナが羨ましかった。

この気持ちがすごく良くわかる!!!

親がすこし厳しめだった我が家では、ゲームも漫画もテレビも制限があったから、いろいろ買ってもらったり自由にしてた友達が羨ましかったなぁ。

まさに「隣の芝は青く見える」ってやつだよね。

でもこれって幼いころだけじゃなくて、大人になってからも感じることあるよね。

幼いころは自分の力ではどうしようもできないから印象に強く残ってるけど、大人になっても結婚してていいなとか、結婚してみると独身を楽しんでるのいいなとか自分にないものを羨ましく思ってしまうんだよね。


親との関係

どんな家庭の形があっても絶対に親の子供への愛情はあるんだけど、幼いころってどうしてそれに気づけないんだろうね。

この本に登場する親子関係は、どれも自分が通ってきた道のようで心に刺さるものばかり。

あの頃の私は尖ってて、親の言うことなんか聞かずに遊び呆けてたけど、いま思えばわたしのことをとても大切に思ってくれてたんだなとか。

大人になってそれに気づいた時の切なさとか。

とにかくこの本の親子関係の描写には、いろんな両親との思い出があふれてきて、ついつい涙が出てしまう。


本。本。本。

主人公の2人が本が好きっていうこともあって、いろんな本の描写に例えた会話がされる場面がすごく多かった。

しかもその本を読んだことなくても分かりやすく挿入されてるから、なぜかスーッと読めちゃう不思議。

しかも出てくる本を読みたくなっちゃうんだよね。


女の子なら絶対に共感できるこの本。
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