子ども達の風景
先日、仕事帰りに近くの公園でボンヤリしていたら小学3年くらいの男子ふたりが喧嘩し始めて、周りが必死に止めていた。
何で喧嘩になってるんやろ? と観てたら、「こいつがな、こんなこと言うから俺が負けたみたいになってるやんかっ!」とひとりの男の子が興奮気味に言ってるのを見て…
「しょーもなっ!!!!!」
と思った。
「負けたみたいになってるやんか!」って!!!
そんなに負けたくないんや!?
男子は負けることをプライドが許さないなのか?私にはまったくわからん。
でも20分後にはお互いに「俺は悪くない! お前が悪い!」と文句言いながら、泣いたりしながらも同じ和の中にいた。
喧嘩した男の子たちそれぞれをひとりにしないで、「◯◯も話し聞けって!」と何とか一緒に遊べるように取り持つ男の子たちが何かよかった。
とは言え、「俺が負けたみたいになってるやんか!」で喧嘩になるのは、ほんまによくわからん。男子とはそんなに勝ち負けや上下関係が気になるのだろうか。理解できん。
その数日後、買い物に行く途中に同じ公園を通ったら小学生男子が野球してた。この前喧嘩してた子もいた。
ピッチャーの子が、バッターの子に向かって「お前、もう2回空振りしてんねんから、次また空振りしたら終わりやで!」と上から自信満々に言い放ってた。
ボールを投げるとピッチャーの子の頭上高く球は打たれ、さっき自信満々で余裕ぶっこいてた彼のプライドは打ち砕かれ「くそー!」と言いながら必死に球を追いかけてた。
それを見てた友達らしき男の子が「男って、何であんなとこあるんやろな…」ってボソッと言ってるのが聞こえてふき出しそうになり、必死に笑いを堪えて歩いた。子どもの会話、おもろいなぁ。聞くつもりないけど聞こえてきたら、めっちゃおもろい。
他にもたまたま聞こえた小学校高学年女子ふたりの会話が面白かった。
「仲良い友達と兄弟になったらいいな。離婚した親同士が結婚してさー」と話していたので、
(うんうん。少女漫画にあるシチュエーションな! 「りぼん」とか「なかよし」の!)と思いながら、無言で心の中で会話に参加して歩いた。
※以下、私の心の中の会話は()
「でも実際に親同士が結婚して兄弟になったら仲悪くなった子もいたよ。そうなるのは嫌やなー」(えっ!? 実例あるんや!)
「じゃあ兄弟じゃなくてさー、何か仲良い子で一軒家にみんなで暮らしたらいいんじゃない? ねぇ、めっちゃいいアイデアじゃない? うち天才ちゃう?」(うん、それ、シェアハウスな)
「いいね、それ! みんなで一緒に暮らすの楽しそう! ワクワクするー」(小学生の頃からシェアハウスに憧れるなんて女子はませてんなぁ)
「ねっ! いいよね! 一軒家でさー、みんなで鬼ごっこしたいよねー。」
(…鬼ごっこなんかいっ!!!)
やっぱり子どもは子どもやな。この時もふたりに気づかれないように笑いを堪えて歩いた。多少ピクピクしてたとは思うけど。
子どもたちの会話を聞きながら面白いなぁと思いつ、自分が小学生の頃どんなだったかを思い出した。
小学4年の頃、吉川晃司の「モニカ」が流行ってた。キャッチーなメロディラインが耳に残ってよく歌っていた。しかし吉川晃司の発音が良すぎて「サンクス」が「セックス」に聞こえ、「セックス」などというものがわからなかった当時の私は、友人と一緒にほぼ絶叫に近い大きな声で「♪セックス! セックス! セックス! セックス! モ〜ニカ〜!」と歌っていた。
学校の用務員室の前の廊下でもその間違った歌詞で大声で歌ってた。その時の用務員さんたちはどんな気持ちでその歌を聞いていたんだろう? お茶を飲もうとしてふき出したりしたんだろうか。用務員室に気まずいムードが漂っていたのだろうか。本当申し訳ないなぁ。
公園に居たあの子たちも、そんな風にみんな大人になって当時の自分を思い出したりするのかな。今日、公園を通ると喧嘩してた男の子たちがそれぞれの友達と別々の場所で遊んでた。無理に仲良くなんてしなくても、同じ場所に居る。それぞれを理解してくれる仲のいい友達がいる。それでいい。それがいいね。