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境界線を超えて本当に会える
やっと観た。i ai。
好きか嫌いかで言えば好きではない(暴力やドラッグ的な感じが)し、わからない部分が多いけど、理解とか理屈を超えたとこで何かを感じる映画だった。言葉よりもスクリーンの映像から匂いや風を感じる不思議な感覚。
わからないところが多くても、部分的に突然「あ! コレわかるな」ってなった。部分的にはすごくわかる感じで。
例えば最初の真っ白のスクリーンの前に座るヒィ兄とコウの会話、「Eコードはみんなに平等。コレで世界が変わる」というヒィ兄の言葉、久我がヒィ兄たちのバンドの音源を聴いてどういう感情かわからない涙を流すシーン。そこは突然自分のことみたいに何かつながったみたいにわかった。そう、突然何かつながったみたいに。その感じも不思議だった。
印象的だったのはラストシーンのコウの長台詞。ラストシーンのセリフありきで作った映画なのかなと思うほど、そのセリフの中でこの映画で言葉として伝えられる部分をすごい熱量で語っていた。
生と死、人と人との境界線、この世とあの世の境界線、この世界の不思議、監督が感じている言葉にできない感覚を誠実に映像化した感じがする。だ
本当に自分が感じていることを妥協せずに世界に解き放ったんだろうな。わかりやすくしない。伝わる人にはきっと伝わると信じて。
ここまで書いて、理解出来なかったりわからないこともある中で、ふと突然つながったみたいに「わかる」瞬間は、映画と私の境界線がなくなって溶け合った瞬間だったのかも知れない。「i ai」は境界線を超えていく映画だったのか。境界線を超えた時にきっと本当に会えるんだな。
追記▶︎
舞台が明石の設定だったので、明石や神戸の景色がたくさん出て来て嬉しかったです。昔、クラブ月世界で働いてたから、思ってた以上に月世界出てきて嬉しかった。神戸の方は、映画の中のロケ地を見つけるのも楽しいと思う。
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2024.4.10 20:47 更に追記▶︎
たまたまYouTubeで映画制作ドキュメンタリー動画を観た。コレも映画みたいだった。映画を観てから観たら、何かいろいろつながって不思議な気持ちになった。
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