「瞑想をしている人」と「瞑想をしていない人」の違い
「瞑想している人としていない人は何が違うんでしょうか?」という質問を受けました。
瞑想している人は「現実世界」を見ている(見ようとしている)。瞑想していない人は「夢の世界」を見ている。と返答。
瞑想をしていない人(瞑想経験が浅い人も)は常に何かに囚われた状態です。
囚われを通して目の前の世界を見ています。現実を見ていません。これは夢を見ているのと変わりません。
もう少し丁寧に言えば、囚われている人は目の前で起きている事を自分の都合の良い風に解釈し、自分の見たいものを見て、現実を歪めて認識しています。
もちろんそこに気づいてはいません。多くの人は目の前の世界をありのままに見ていると思っています。だから自分が考えていることが正しいと思っています。
そんな人が二人以上集まると、何かのトラブルが起こるのは当然です。
お互いが自分が見ている世界が正しいと思っているため、何かについて話し合い、意見が異なると「相手が間違っている」となってしまうのです。
そして自分勝手に都合よく解釈した世界を押し付けます。
「俺が信じる神の言ってることが正しい。お前の信じる神は間違っている。」と・・・行き着く先は戦争です。
仲の良い3人が集まり、テーブルの上にあるリンゴを見て皆が「美味しそう」と言います。
これは3人が同じ体験をしているのでしょうか?
Aさんは「真っ赤な色を見て美味しそう」と感じている。
Bさんは「匂いを嗅いで美味しそう」と感じている。
Cさんは「過去に食べたとても美味しかったリンゴに似ているから美味しそう」と感じている。
3人とも同じ体験をしていません。心の動きが全然違います。
しかし「美味しそう」という「共通言語」があるおかげで、3人は同じ体験を共有している錯覚するのです。
この錯覚はとても重要です。なぜなら異なる体験をしている他人と関係性を保つことが出来るからです。時には錯覚が人間関係のトラブルを招きますが。
「共通言語」があるから私たちは人間関係を築くことが出来ます。お互いに夢の世界に居たとしても。
その人との間に「共通言語」が多いほど親密な関係になれるのですが、理想は「共通言語」がなくてもお互いがお互いの世界を認めることが出来る関係です。
簡単そうですが、私たちは「自分が正しい」と無意識レベルでも思っているため、相手の主張をなかなか認めることが出来ません。
これを達成するためには、まず自分が現実世界ではなく夢の中にいることを自覚しないといけないでしょう。
瞑想、特にマインドフルネスの瞑想はそのために行うものです。リラクゼーションではなく現実世界への覚醒です。