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マインドフルネス・瞑想について

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マインドフルネスや様々な瞑想の実践法や理論の紹介
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多くの人が誤解しているマインドフルネスの本当の話。大阪マインドフルネス研究所。

マインドフルネスとは?マインドフルネス(Mindfulness)とはmind(こころ)という名詞にful(行き渡る)とness(状態)が合わさった言葉です。 仏教で悟りを開くために行われる瞑想法を英訳するとMindfulnessになると言われています。 マインドフルネスの定義には解釈があり、立場や団体によって微妙に異なります。 日本マインドフルネス学会の定義は次のようになっています。 ストレス解消ではないマインドフルネスは「ストレス解消」「リラックス」「現実逃避」「思

マインドフルネスの効果はどれくらい取り組めば現れるのか?

マインドフルネスの瞑想や実践に取り組んでいる人、これから取り組もうと考えている人が気になること・・・ それは「どれくらい取り組めば効果が現れるのか?」 私も実際によく頂く質問ですが、個人差があるので「これくらい取り組めば・・・」と断定することは非常に困難です。 取り組む人の目的、心と身体の状態、ストレス耐性、知性や精神性、生活スタイルなど、様々な要因によって一人一人異なるのです。 私の指導経験上、早い人で数週間~3か月、半年くらいで小さなものも含めれば、何かしらの効果

マインドフルネスが合わない人

①現実を見たくない人 マインドフルネスの実践や瞑想は、現実逃避ではありません。呼吸をしながらぼ~っとすることをマインドフルネスの瞑想と捉えている人が指導者も含めて大半ですが、これは間違い。 これは意識が「今ここ」ではなくどこかに飛んで行っている状態で、何かに囚われているのです。瞑想中にイメージを用いるのも同様。イメージしてはいけません。 このような瞑想に取り組むと、思考がなくなり「無」になった感覚を覚えることがありますが「無」ではありません。実際は雑念まみれです。気づい

マインドフルネス瞑想後に「無になる」「心地良くなる」のは間違い。

マインドフルネスの瞑想後に「無になる」とか「心地良くなった」ということを言う人は、全然マインドフルネスの瞑想が出来ていません。違うことをしています。 ただぼ~っとしていただけ(もしくはイメージ)で、気づきも自分に意識を向けることも出来ていない。もちろん「今ここ」にも居ない。 呼吸しながらぼ~っとすると思考が消えて、無になったような感じになりますが、これは意識が飛んで何かに強く囚われただけです。 思考が消えたわけでも無になったわけでもありません。 このような瞑想を続けて

マインドフルネスとは自分を知ること。自分と向き合うこと。

マインドフルネスの目的の一つに自分を知るということがあります。 自分の何を知る? 頭の中に浮かぶ思考やイメージ、言葉はもちろん、その時に身体はどんな反応をするのか? 思考のクセや身体のクセ、身体の使い方や緊張している部位は? 何が好きで嫌いなのか?やりたいことは?やりたくないことは? 自分の現状や立ち位置、信念や価値観、その背景にあるものなど。無意識も含めて、自分の全てを知ることです。 なぜ自分を知る必要があるのか? 理由は簡単です。自分の人生を生きるためです。

優しくからだに注意を向けるは間違い。

ボディスキャンのレッスンで 「優しくからだに注意を向ける」「からだの一つ一つにスポットライトを当てるようなイメージで行う」といった誘導の仕方がありますが、これは大間違いです。 ボディスキャンとは、身体を用いた非常にポピュラーなマインドフルネス瞑想です。その方法は、身体に注意を向けて心の動きを観察する。 大事なのは、身体に注意を向けるときに、意図やイメージを持ったり、解釈を加えないこと。 なぜならそれは「ありのまま」ではないからです。 意図やイメージが入っている時点で

日常生活にマインドフルネスを取り入れる

その気になれば、日常生活の全てをマインドフルに送ることも可能です。行住坐臥。つまり瞑想中だけでなく日常を心のトレーニングにすること。もちろんこれは大変なことです。 日常生活の全てを気づきと自己観察の対象にするのは、かなりのエネルギーと根性が必要となりますが、マインドフルネスの最終ゴールはこれ。生活禅です。 掃除、入浴、食事、料理など目の前の出来事に丁寧に関わる。これが過去や未来に囚われず「今ここ」を生きることにつながります。非常に困難ですが、チャレンジする価値はあります。

マインドフルネスの瞑想が出来ているかどうかの基準

マインドフルネスの瞑想中にまったく雑念が浮かばない。 これは全然ダメです。 意識が「今ここ」ではなくどこかに飛んでしまっています。いわゆるぼ~っとした状態。気づきも自己観察もありません。 この状態になることを「無になる」と誤解している人が少なくありません。たしかにぼ~っとした状態は、雑念がないように感じるので誤解するのは無理もありません。 マインドフルネスの瞑想としてこれは最悪です。取り組み方も理解も間違っています。雑念がないのではなく、気づいていないだけです。囚われが

マインドフルネスは疲れる

マインドフルネスのレッスンをしていると「頭が疲れる」とクライアントに言われることがあります。 これはとても良い反応です。 なぜなら「今この瞬間」に意識を保ち、集中して自己観察をした証拠だからです。 特に、囚われやすい人が本気でマインドフルネスの瞑想や実践に取り組むとかなり疲れます。 それは当たり前。マインドフルネスの瞑想や実践は心のトレーニングです。「今この瞬間」に意識を保つ、自分を観察することはエネルギーを使うのです。疲れないトレーニングなどありません。 では疲れ

マインドフルネスは心のトレーニング

マインドフルネスの瞑想は 「リラックス」 「心を落ち着かせる」 「ストレス解消」 「心地良くなる」 といったことを目的に行うものではありません。これらを目的とした瞑想はマインドフルネスではなく、ただのリラクゼーションです。「マインドフルネスもどき」と呼んでもいいでしょう。 私がお伝えしている「本気のマインドフルネス」と「マインドフルネスもどき」は、サッカーとラグビーくらいの違いがあります。共通している部分もありますが全然違う競技。似ているようで似ていないのです。 いつ

マインドフルな状態とは何?

「マインドフルな状態とはどういうものですか?」と質問を受けました。 ヨガや瞑想の指導者を含めて、多くの人がこれらの状態をマインドフルネスと誤解しています。 誤解する理由は、正しい取り組みを継続し、マインドフルな状態を経験していないからです。知識や情報を重視して頭でっかちになり、頭での理解が先行しています。指導者する立場の人間がこれでは問題です。心を誤った方向へ導くのですから。 マインドフルな状態とは「今ここ」で起きている事象の全てに気づき、観ていること。それに対して評価

マインドフルネスの実践で脳をアップグレードしよう

マインドフルネスの瞑想や実践に取り組むと、脳のあらゆる部位が厚みを増して発達し、それに伴い脳機能が向上することが様々な研究から明らかになっています。 マインドフルネスの瞑想は脳を発達させる体系的なトレーニングと捉えることも可能で、脳の筋トレと呼ぶ人もいます。 しかしいつもお伝えしているように、一般的に広がっているリラックスや心を落ち着かせることを目的としたマインドフルネスの瞑想に取り組んでも、脳機能は向上しません。これはトレーニングではないからです。 ただ強い緊張や睡眠

大阪マインドフルネスセミナーのご案内。大阪マインドフルネス瞑想会。

【内容】 「リラックス」「現実逃避」「ストレス解消」「心地良くなる」などが目的ではない、本気のマインドフルネス瞑想の実践です。 本気のマインドフルネス瞑想とは、心と脳のトレーニングです。 これは巷に溢れるリラクゼーション的な瞑想ではありませんし、そもそも瞑想はリラクゼーションではありません。 本気で実践するから心の変容が起こり、抱えている悩みと問題が根本的に解決するのです。 心の仕組みについてもわかりやすく解説します。 心の仕組みを理解することで、物事の捉え方、考

「呼吸法」と「呼吸のマインドフルネス瞑想」の違いを理解している?

「呼吸法」と「呼吸のマインドフルネス瞑想」は同じではありません。言葉もやり方も似ていますが、別物です。 「そんなことは当たり前だ」と思うかもしれませんが、両者を混同して理解していたり、指導する人がとても多いのです。 信頼できる瞑想の指導者を見極める方法として「呼吸法と瞑想の違いは?」と質問することは有効かもしれません。きちんと答えることが出来なければ瞑想の経験も知識も不十分の可能性が高いでしょう。 「呼吸法」は身体へのアプローチです。 呼吸を整えたり、胸郭の柔軟性を高