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ハザードマップのツールをチェック【ハザードマップ超入門編3/3】

ハザードマップを何で見る?

災害から身を守るために、ハザードマップを事前に確認しておくことは非常に重要です。ところが、ハザードマップはまだまだ発展途上で課題があります。事例として、仙台市のマップを見てみましょう。

2021年度版仙台防災ハザードマップ(青葉区)の一部を抜粋

こちらは仙台市の「仙台防災ハザードマップ」というマップです。
冊子版は市役所の窓口で配布されているそうです。
私はPDFで閲覧しましたが、冊子版の印刷を前提に作成されているようで、見開きで1枚のマップ(A3?)になるものを左右分割(A4?)したものが交互に縦スクロールで見えるので、その時点で非常に見辛いです。

そして一番の問題点は縮尺が大きすぎるので、地図を見慣れていない人が「自分の家がどこか?」探すのに一苦労ですよね。

また赤色「土砂災害特別警戒区域」黄色「土砂災害警戒区域」は色がベタ塗りされているだけで、いまいちピンと来ません。
土砂は水と一緒で高いところから低いところへ落ち、水気が多ければ流れます。でもこれでは、土砂がどの方向へ行くのか分かりません

塗られている範囲に立ち入らなければよいと言うことなのでしょうが、現地に目印があるわけでもありませんし、判断が難しいですよね。

ハザードマップポータルサイトを活用してみよう

色々と文句を言ってしまいましたが、「紙」のハザードマップには限界があると言わざるを得ません。

例えば、もっと分かりやすいようにと拡大したマップをつくるとなれば、枚数がとんでもなく多くなってしまいます。また等高線(地形の高低を表す線)を描いたとしても、一般の方々では「読める」人はほとんどいません。

そんな問題をカバーする方法の1つが、「ハザードマップポータルサイト」です。

ハザードマップポータルサイトのトップ画像 :国土交通省より

インターネットを活用できる環境であれば、こちらをお勧めします。
「ハザードマップポータルサイト」と検索すれば上のような画面を見ることができます。
右側の「わがまちハザードマップ」は、各市町村で公表しているハザードマップの種類を知ることができ、リンクで自治体のページに飛んでいけます。
まずはこれで、自分が住んでいる地域のハザードマップ整備状況を知っておくことをお勧めします。
そして左側の「重ねるハザードマップ」は必見です。

重ねるハザードマップの画像例:国土交通省より

住所で検索!

住所を入力すれば、自動でその場所に「旗」が立ちます。これで「自分の家がどこか見つけられない」問題を解消できます。
またグーグルマップのように、マウス操作で拡大縮小は思いのまま。東西南北、自由に移動して色々な箇所をチェックできます。

ハザードマップポータルサイトのトップ画像(左半部を拡大) :国土交通省より

そして素晴らしいのが、これです。
さきほどの画面の左上にあり、このボタンを押せば、その災害の情報だけを見ることができます。もちろん、例えば「洪水」と「土砂災害」の両方をクリックすれば、これらを重ねて見ることもできます。

重ねるハザードマップの画像例:国土交通省より

このように、「洪水」「土砂災害」が表示され、気になるところを拡大して見ることができます。

長くなってしまいますので、ここでは詳しい使い方の説明しませんが、是非一度、試しに触ってみてはいかがでしょうか?

使い方が分からなくてお困りの場合は、ぜひ「一般社団法人みんぼうネットワーク」の賛助会員への入会をご検討ください。
みんぼうネットワークでは、会員の皆様からの様々な質問にお答えし、ハザードマップの理解促進のためのサポートを行っております。

お読みいただき、ありがとうございました。

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